黄金の魚
おおきな さかなは おおきなくちで
ちゅうくらいの さかなを たべ
ちゅうくらいの さかなは
ちいさな さかなを たべ
ちいさな さかなは
もっと ちいさな さかなを たべ
いのちは いのちを いけにえとして
ひかり かがやく
しあわせは ふしあわせを やしないとして
はなひらく
どんな よろこびの ふかいうみにも
ひとつぶの なみだが
とけていないということはない
by 谷川俊太郎
大好きな 詩です
人生の本質である 苦しみ 悲しみを いとおしんで
抱きしめる 祈りだと 思える 詩だから
生きものの連鎖 命の連鎖
アメーバから頂点の人間へ
過去から 未来へ
前世から 来世へ
幾重にも はりめぐらされた連鎖が
心に 響いて 心を 揺らします
中に溶けている 涙ゆえに
喜こびは ひとしお まぶしく 切なく 愛おしいのです
喜ぶ時は 溶けた あまたの涙も 抱きしめてあげたいと思うのです
ときどき 自分の心を もてあまします
現代の多くの人は 心が 反射神経と化してしまっていて
デジタルで 生きとし 生ける あらゆるものと 共鳴する力を 失ってしまっていて ・・・
心が 心として 生きている人を 探してしまう
共感する 理解するためには 観察と
自身の経験の記憶の上に 積み重ね 織り上げる 想像力を必要とします
寛容力は 受け入れる力
それの初発は 自分
許しがたき自分も 受け入れがたき自分も 許し 受け入れ
肯定し 愛し 生かすこと
それが 出来なければ
他者を 許し 受け入れ 肯定し 愛し 生かすことなど できようはずもない
誰かや 何かを 責める気持ちになったら 己にかえろう
コアなる自分と 静かに語り合おう
そこから リスタートしよう
人生における学びは 許すことと比例している
痛い目をみて それでもなお 許した分だけ しなやかに強くなっているはず
生きることは 許すことの旅
つまり 無尽蔵 で 無限大 ・・・
否定の上には 何も生まれず 何も構築はできません
明快なる肯定 の土俵に 立とう ・・・
哀しみを 突き抜けいていく 明るさ
透明なる美しさ
そうだ ! モーツァルトを 聴こう ~
フレーズは ベートーベンのように 何度も 野太く繰り返されない
深く男性的なテーマも 美しく きめ細かく
実に きめ細かく 微妙に変化しつづける
その微妙な変化 それじたいで ひとつの フレーズとして独立する
その独立したフレーズが 鎖のように つながって
全体の曲のイメージを 実に大きく膨らませてゆく
溜息の出るほど 美しい ロココの精緻な細工物の典雅さと
バッハの バロックを 土台にした 大らかさを あわせ持つ
その上に 近代音楽でさえ 驚きそうな 発想の転換が 挿入され
時には ユーモラスなフレーズが 入り込み
そして 凝縮された内容の 展開するテンポの速いこと !
汲めども尽きぬ 興味をそそる 大宇宙が 一曲ごとにある
磁器や クリスタルのように 張りつめて
清冽で さりげないが 細心の注意で 何十回も重ね塗りされた
朱 や マホガニーのように 厚く
一曲中に あふれるフレーズの ひとつひとつに
溜息の出る 美 が 微笑む
モーツァルト という 凝縮された 美の極致を 聴いてしまうと
他の曲に 内容の薄さを 感じて 欲求不満になったり 飽きたりするのは
宿命かもしれませんね
ショパンは 死ぬとき こう言った
「 本当の音楽を ・・・ モーツァルトを きかせて ・・・ 」