昨年から 東京都監査委員 を務めさせていただいています。

 

 

 

 

2月19日の東京都議会本会議で、主査監査委員として、令和6年に実施した監査の報告をさせていただきました!

 

監査委員の責務は、都の行財政が公正・効率的に運用されるように、都の事務や事業を監査し、都民の信頼を確保していくことにあります。この1年間で614か所で監査を実施して、161件の指摘や意見要望をしてきました。総指摘金額は227億円で、そのうち経費削減が可能なものや収入漏れなどは約1億円でした。

 

 

 

報告した監査事項は、以下のようなものでした

 

①「定例監査」都の行財政全般を対象とした基本的な監査

複雑化する都民ニーズに応じて東京都の各局ごとに”重点監査事項”を選定して監査を実施しました。医療人材確保のための修学資金制度について債権管理に一部適正でない事務処理があったり、滞納金回収の取組強化を求めた事例などがありました。

 

②「工事監査」都が実施した工事などを技術面から検証する監査

令和6年は、”品質管理の検証”を重点項目に設定して監査を行いました。鉄筋工事で品質確認試験が適切に実施されていなかった事例などがありました。また、重点監査事項以外では、急激な物価上昇に伴うインフレスライドの契約変更を、複数年にわたる工事の工期末にまとめて行うとし、受注者から契約金額の変更請求を受けた都度行っていなかった事例などがありました。

 

③「財政援助団体等監査」東京都が補助金の交付や出資などをしている団体や、公な施設の指定管理者を対象とした監査

令和6年においては、保育施設に対する補助金が課題に交付されていた事例がありました。(こちらは保育施設側に過失があるわけではなく、東京都における補助要件等の複雑なところが保育現場に負担をかけている実態が浮き彫りになったと感じています)

 

④「行政監査」ある特定の事務事業をピックアップして、それについて全庁的に監査

令和6年は”都立一時滞在施設の対応状況”をテーマとして設定しました。大規模地震が発生した際に一斉帰宅による混乱が起きる可能性があります。そのため都立一時滞在施設において平時にどのような対応しているのか監査を実施しました。その結果、滞在施設の開設や運営に関する訓練が適切に実施されていなかった事例などがありました。

 

⑤「決算等の審査」東京都の決算(今回は令和5年度の決算)について、計数の正確性などを審査

令和5年度決算について審査した結果、調停額の多額の過大計上や、財産に関する調書の数値の一部誤りなどがありました。また、法律で義務付けられている健全化判断比率と、公営企業などの資金不足比率の審査を行い、すべての会計で財政状況は健全な状態であることが確認できました。

 

⑥「内部統制評価報告書審査」

知事が作成した内部統制評価報告書に対して、評価が適正に行われているか審査で、こちらは知事が定めた手続きに沿って評価が行われていて、報告書の記載は相当であることが確認できました。

 

⑦「監査結果に対する措置状況」

指摘された問題点が改善されて、初めて効果を発揮します。そこで年2回、知事などの関係機関から、指摘事項に対する改善措置等について通知を受けて、公表をしています。令和6年12月に行った措置状況報告の時点では、過去3年間に行った指摘事項のうち92.4%が改善済みになっています。改善に至っていない案件については、その理由や進捗状況の確認を行うなどして、早期の改善を促しております。

改善事例の一例を紹介させていただきました。委託した成果物に係る著作権について、あらかじめ都に帰属することを契約書に定めていなかった事例がありました。そこで著作権が都に属していることを受託者と確認書を取り交わし、今後は、仕様書に著作権のへの帰属を明確に示すように局内で徹底いたしました。

 

⑧「住民監査請求」

令和6年11件の監査請求がありましたが、いずれも監査を実施するための要件を満たしておりませんでした。

 

令和7年においては、都政の状況を踏まえて、合規制、経済性、効率性、有効性の観点に基づく監査をよりいっそう推進すること、都民の視点に立った質の高い監査の実施を務めていくと言うこと報告いたしました。