この秋から、私にとっては本丸である

教育庁を所管する常任委員会「文教委員会」の委員に選出されました。

事務事業質疑というのは、1年に1回だけ開催される質疑で、

「教育庁の事業についてなんでも質疑できる」のです。

他の委員会の日は、議題が決まってて、自由なトピックで質疑できないのです。



事務事業質疑は、「私はこういうこと考えています」という

自己紹介にもなるわけです。

もう、やるっきゃないと思い、

テーマを「インクルーシブ教育」に絞って50分の質疑をさせていただいた。


大前提として、東京都には「都立特別支援学校」57校があります。

東京都は特別支援学校に、多額の予算と人材を投入しており

素晴らしい取り組みをしています。

それを否定するつもりは全くないのです。


でも。


それは、それとして。



私は、あらゆるスペシャルニーズのある児童生徒も

可能な限り最大限、地元の子たちとともに地元の学校に通う

インクルーシブ教育が実現することを願っています。

分けることよりも、一緒にいることの方が、自然の理だと思うからです。



東京都は、公立小中学校については

「区市町村の管轄なので、区市町村に責任がある」

というスタンスにあります。



これが、今回、質疑するにあたっての最大の壁でした。


そっけない、塩回答しかいただけないだろう。

それでもいい。

とにかく質疑をすることで、

そういう「視点」があり「論点」があるということを

わかっていただけたらいいなと願って、質疑をさせていただきました。


以下に私の質疑内容と、いただいた回答の骨子だけですが載せます。


2018/10/30
文教委員会—事務事業質疑(教育)

▼インクルーシブ教育(アメリカ)

私は2013年にアメリカ・カリフォルニア州で息子を出産しました。

新生児の息子は、泣く力がなく、ミルクを飲めず、ほとんど目を覚まさず、今にもその命が消えてしまいそうな恐怖で、呼吸することを忘れるほどの不安の中で過ごしました。いくつも違う病院を訪れて、息子に何の問題があるのか、どうしたら助けられるのかを、探しまわりました。頼れる仲間・友人、家族がおらず、情報もなく、まさに暗闇を手探りで進むしかない状態でした。

そしてちょうど生後1ヶ月になった時に、彼にダウン症があることが分かりました。

一般的に、自分の子に、障害=スペシャルニーズがあることを告知された日は、親にとっては奈落の底に突き落とされる経験をするようです。しかし私にとっては、その告知こそが「希望の光」を得た日となりました。なぜなら、アメリカでは、スペシャルニーズのある子に対する支援が、告知とともに湯水のようにやってきたからです。

すぐさま早期療育が始まり、その道30-40年の超ベテランの専門家たちによる助けと、同じ0歳−3歳のダウン症のあるお子さんを育てている家族にたくさん出会いました。本当に心から救われ、前を向くことができました。

のちに、それらの支援が、IDEA(Individuals with Disabilities Education Act)というスペシャルニーズのある子たちの教育に関する法律に裏打ちされたものだと知りました。

この法律には6つの柱があるのですが、その中の一つにスペシャルニーズのある子が教育を受けるのは「Least restrictive environment=最も制限の少ない環境で」あるべきとされています。

その説明として「スペシャルニーズのある子どもは、スペシャルニーズのない子どもたちが学ぶ学校や施設に、可能な限り最大限のレベルでインクルードされる必要がある。スペシャルニーズのない子たちが学ぶ教育環境から、スペシャルニーズのある子が、特別クラスや別の学校などに区別されるのは、スペシャルニーズの特性や重症度などによって、一般のクラスで補助器具や支援サービスを使ったとしても、なお教育を受けることが不可能であるという場合に限る」というものです。

したがって、多くのスペシャルニーズのある子たちが、色々な支援を受けながらも、地域の公立学校に通っておりました。

私の考える「インクルーシブ教育」の原点はここにあります。

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Individuals with Disabilities Education Actについて
https://sites.ed.gov/idea/
ーーーーー

障害者権利条約にも「インクルーシブ教育システムとは、障害のある者と、障害のないものが共に学ぶ仕組み」だとされています。

ーーーー
参照:
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/siryo/attach/1325884.htm

参考:
障害者の権利に関する条約には、以下のようにも記されています。
「障害者が、他の者との平等を基礎として、自己の生活する地域社会において、障害者を包容し、質が高く、かつ、無償の初等教育を享受することができること及び中等教育を享受することができること」
ーーーー

一方、日本におけるインクルーシブ教育は、アメリカのそれとは少し違います。

文科省の「インクルーシブ教育システム」は「同じ場で共に学ぶことを追求するとともに」と前置きした後に、「多様で柔軟な仕組みを整備することが必要。通常の学級、通級による指導、特別支援学校といった、連続性のある多様な学びの場を用意しておくことが必要」とされています。

そして「授業内容がわかり、学習活動に参加している実感・達成感を持つことなどが、最も本質的な視点」だとしています。

つまり逆にいうと「学習内容が分からないといけない」というようなことが示唆されているように思えます。

同じクラスにいるAさんが授業で学ぶことの到達地点がA’だとして、スペシャルニーズのあるBさんはそれより低いB’だったとします。もし目標やゴールが一律で同じものだとしたら、Bさんは「学習についていけてない」と見えるかもしれません。ただ最初から、それぞれの違いを前提として、目的やゴール地点をA’とB’に設定しておくことで、同じ場で学ぶことは十分に可能だと思います。

ーーーー
文部科学省のインクルーシブ教育システムについて
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2015/06/16/1358945_02.pdf
ーーーー

アメリカは共に同じ場所で学ぶことを最重要課題としております。
それが全ての子供にとって、最善の利益だと考えられているからです。

日本は、特別支援学校の生徒が増え、都でも特別支援学校を新設しております。特別支援学級や教室などにも子供が溢れていると聞きます。「多様な学びの場」を充実させる結果として、「区別して教育する」方向へと加速しているようにも受け取れます。

アメリカでは、公立学校に通う児童生徒のうち12.9%がIDEA法による支援を受けています。日本ではスペシャルニーズのある児童生徒が年々増えています。日本でも最終的にはアメリカと同じくらいのお子さんが何かしらの支援を必要するようになると思われます。これだけのお子さんを「分けて教育する」ことは現実的ではなく、より通常の学級の中で学べることを推進していくべきだと、私は考えています。

都は、都立特別支援学校を所管しているということもあり、インクルーシブ教育の充実とは、つまり特別支援学校の取り組みだとして、そこに主眼を置かれていることは承知しております。素晴らしいとりくみだと評価しております。

しかし、私はスペシャルニーズのある児童生徒は、可能な限り最大限地元の公立小中学校で支援を受けながら育っていくべきだとの立場から質疑をさせていただきます。

公立小中学校はあくまでも区市町村の責任だということは理解しておりますが、区市町村独自でインクルーシブ教育を実現するのは、簡単なことではないため、支援が重要になって参りますので、現状を確認させていただきたいと思います。


▼公立小中学校のバリアフリー化

 まずは「バリアフリー化」について伺います。地元の公立学校がバリアフリーではないという理由で、毎日スクールバスで遠方の特別支援学校に通うことになるお子さんがいてはならないと思います。これは合理的配慮の「基礎的環境整備」であると思いますので、積極的に取り組んでいただきたいところです。 

Q1. 公立小中学校におけるバリアフリー化に向けた取組について伺います。

(教育庁答弁内容)
※こちらはあくまでも私のメモなので、詳しくは都議会の議事録が更新されるのを待ってください。

公立小中学校の施設等の整備については、学校設置者である区市町村の責任と権限により行うもの。障害のある児童・生徒の学習環境を改善する上で施設のバリアフリー化が必要と認められる工事について、国はその工事費に対し補助。都は区市町村に対し、国の助成制度を活用して施設整備を推進するよう、指導・助言している。


公立小中学校のバリアフリー化については、国が補助をしていて、都は直接の支援をしていないということでした。

こちらに区市町村別の小中学校のバリアフリー設備の整備状況のリストがあります。

このリストを見てみると、自治体の経済状況によって、取り組みに格差が生じているようです。

スロープのような比較的低予算でできるものについては、格差がなく、小学校で見てみると、区部で67%、市部で66%、町村部で65%とほぼ差がありません。

一方、予算がかかる「エレベーター」は、区部24%、市部20%、町村部15%と差が開いています。また、中には一切整備がされていない自治体もあります。

現在、都は公立小中学校の「耐震化」や「空調整備」については補助をしておられますが、それらが一段落した後は、こういったバリアフリー化について、都からも支援をしていただくことを検討していただきたいと思います。

次に、公立小中学校における合理的配慮についてです。

Q2 公立小中学校において様々なスペシャルニーズのある児童生徒が通っていることと思いますが、具体的な施設面での対応状況について伺います。

(教育庁答弁)
公立小中学校の施設等は、「学校施設整備指針」に留意し、計画及び設計するもの。「学校施設整備指針」では、障害のある児童生徒や教職員等が安全かつ円滑に学校生活が送ることができるように、障害の状態や特性、ニーズに応じた計画をすることが重要と記述されている。具体的には、スロープ、手すり、便所、出入口、エレベーター等の計画に配慮することが挙げられている。また、特別支援学級においては、障害の状態に応じた教科指導や、障害の状態の改善・克服を目的とする指導等の多様な学習活動等に柔軟に対応できる空間を確保することが重要とされている。


 様々な合理的配慮がなされるべきであることが、指針や方針に盛り込まれていることがわかりました。都でも障害者差別解消条例が10月に施行されましたし、これらを実現できるように、より一層の後押しをしていただけますようお願いいたします。


▼都立高校におけるバリアフリー
 次に「都立高校」におけるバリアフリー化について伺います。先ほどの公明党の斉藤やすひろ理事の質疑でも明らかになりましたが、都立高校では、入学試験において合理的配慮などがなされてとのことでした。では、実際に入学する生徒にスペシャルニーズがある場合、どのような対応をしているのでしょうか?

Q3. 都立高校施設のバリアフリー化に向けた取組について伺います。

(教育庁答弁)
都立高校の改築や大規模改修を行う際は、「東京都福祉のまちづくり条例」などに基づき、施設の設計段階から計画の必要な、段差の解消やエレベーターの設置などを実施。また、すべての都立高校において、障害のある生徒が入学し、施設の整備が必要となる場合は、学校等を通じて、生徒や保護者の要望を聞き取ったうえで、施設面での可能な対応を取っている。


Q4 改修などの際や、入学してくる生徒の状況に応じて対応をしているということですが、具体的な施設面での対応状況について伺います。

(教育庁答弁)
障害のある生徒への施設面の対応については様々なものを実施。具体的に挙げると、スロープの設置により建物や部屋の入口の段差解消を行ったほか、トイレの様式化や温水洗浄便座の設置、階段の手すりの増設工事などを実施。難病がある生徒への対応として、生徒が日常的に使用するホームルームの窓ガラスに紫外線防止対策を施す工事を実施した。


具体的に様々な対応をしておられることがわかりました。先ほど都民ファーストの会の齋藤れいな都議からも要望がありましたが、カラーユニバーサルデザインの導入など、様々なニーズにあった対応をして行っていただけますようお願いいたします。


▼公立学校における「個別の教育支援計画」

 先ほどのアメリカのIDEA法では、定期的に子供の各発達分野に関するアセスメントを実施した上で、IEPと呼ばれる「個別教育プラン」を立てます。基本的に1年1回、その子を担当する教育者・療育関係者・医療機関などの担当者と、本人や保護者がミーテイングに参加してプランを立てます。
未就学児については「The individualized family service plan」として「家族全体」が支援対象となっていました。親は自分の子とはいえスペシャルニーズの特性については知らないことが多く、教育や福祉の垣根を超えて、関係する専門家たち同士が意見を交わしてプランを立ててくれるのは本当にありがたかったです。驚いたのは、カリフォルニア州ではケースワーカーがついてくれたことと、まだ赤ちゃんの息子が将来通うことになる学校区の担当者が、すでにこのミーティングに参加しているということでした。このプランによって療育のみならず、小学校の一室で、学校に上がるための練習としての教育も、生後18ヶ月から始まりました。至れり尽くせりで、もはや安心感で大船に乗ったような気持ちでおりました。

日本でもこういった支援体制があればいいのにと願ってやみません。

現在、国ですごく良い動きが進んでいますキラキラ

平成29年改正の小中学校学習指導要領には「個別の教育支援計画」が明記され、特別支援学校・特別支援学級・通級による指導が行われている児童生徒のみならず、通常のクラス学籍に在籍するスペシャルニーズ児についても、この計画の作成と活用に務めることが記載されました。


さらに!!!!!


今年8月27日の文科省の通知では、文部科学省と厚生労働省による「家庭と教育と福祉の連携トライアングルプロジェクト」において取りまとめられた報告を受けて、「個別の教育支援計画」は、保護者や医療、福祉、保健、労働などの関係機関と連携して作成されるよう、学校教育法施行規則を改正することが知らされました。

ーーーーー
文科省と厚労省のトライアングルプロジェクトについて↓
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000191192.html

家庭と教育と福祉をトライングルとして捉えて、
文科省と厚労省が省庁の垣根を超えて繋がり
スペシャルニーズ児を支援していくという取り組みです。

これ、凄すぎる。担当している役人の皆様、ひたすら尊敬します。
ありがとう、ありがとう。ありがとう。

そして通知を見たい人はこちらのリンク
http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/6686/00300767/monka_tuuti_2524.pdf

本当に嬉しすぎて、涙がしばらく止まりませんでした。

ーーーーーーーー

つまり、

全ての支援を必要としている児童生徒に対して、「個別の支援計画」が立てられることなり、それにあたっては教育福祉の垣根を超えて関係機関が連携し、さらには保護者の意向を尊重されることが明確になりました。


この通知を読んだときは、あまりに嬉しくて涙が出ました。

Q5そこで今回の学習指導要領の改定を受けて、公立小中学校での「個別の教育支援計画」の作成と活用に向けた都教育委員会の取組について伺います。

(教育庁答弁)
小中学校において、児童・生徒が適切な支援を受け、充実した生活を送れるようにするためには、通常の学級に在籍する障害がある児童・生徒に対しても、「個別の教育支援計画」を作成することが重要。都教育委員会は、区市町村教育委員会の特別支援教育担当者を対象とする連絡会において、個別の教育支援計画作成の意義や、作成にあたっての留意事項について継続的に説明、周知し、個別の教育支援計画の適切な作成と活用を推進。今後、この連絡会において効果的な事例を共有するなどして、個別の教育支援計画の効果的な活用を促進。


区市町村に対して連絡会を通じて周知して推進しているということでした。
Q6 「個別の教育支援計画」の作成・活用においては、先ほどの国の通知もありますが、学校、保護者、関係機関の連携が大切です。充実に向けた都教育委員会の取組について伺います。

(教育庁答弁)
「個別の教育支援計画」の作成と活用にあたっては、学校と保護者の話し合いを通じて、共通理解を図ることが不可欠。都教育委員会は、平成29年度に、特別支援教育に関する教員対象の講演会において、保護者や関係機関と連携して、計画を作成・活用している例を紹介するなどして、理解啓発。今後とも、この講習会等において、保護者との合意形成を図るうえでの配慮等について、周知。


 計画の策定には、保護者との話し合いと合意を形成していくことの大切さについても啓発を図っておられることが分かりました。私より少し上の世代のスペシャルニーズ児の親に話を聞きますと、学校に対して保護者は何も意見を言えない時代があったと聞きます。本当に新しい時代の幕開けだと思います。ぜひこの保護者、教育、福祉等の連携の徹底を、今後も区市町村に対して啓発していただけますよう、お願いいたします。


▼学校と福祉分野の専門人材の連携について

さて、トライアングルプロジェクトが生まれてきた背景には、これまで学校現場では、教育と福祉の間には、壁のようのなものがありました。今後は一層、教育と福祉の連携が進められることに期待します。

Q7 学校における支援の充実のために、福祉分野の専門人材との連携が重要と考えるが、都教育委員会の見解を伺います。

(教育庁答弁)
子供達が学校や社会に適応し、生き生きと生活できるよう、学校は、福祉分野等の専門人材の協力を得ながら、適切な支援を行うことが必要。都教育委員会は、福祉面からの支援を行うスクールソーシャルワーカーの小中学校における活用を促進。学校からはスクールソーシャルワーカーが、校内で発達障害のある生徒と面談したことをきっかけに、地域の福祉関係部署の支援につなげ、不登校傾向が改善された事例などが報告されている。


 スクールソーシャルワーカーは現在50自治体で約180人いると伺っております。単純計算すると1自治体あたり3−4人ということになり、児童生徒数からすると、数が足りていないと思われます。私は、スクールソーシャルワーカーをただ増やすというよりも、他の福祉の人材をより活用していくことも考えていく必要があると思います。

 例えば福祉保健局が所管している「保育所等訪問支援事業」は、療育担当者や理学療法士や作業療法士といった専門家が、学校に赴いて、児童生徒に療育を提供するのみならず、周囲の環境は支援方法について先生らにアドバイスをすることができます。

私はこの事業は、インクルーシブな環境を実現するためにとても重要だと考えており、一般質問や厚生委員会などで質疑を続けてまいりました。この事業は、保育所では受け入れてもらえている一方で、学校からは拒否されて、なかなか事業が活用されていないということを聞いています。

都の福祉保健局は「2020年までに全ての区市町村に保育所等訪問支援体制を構築すること」を目標としています。ぜひその流れを受けて、教育現場での保育所等訪問事業の受け入れを進めるような啓発などをしていただけますよう、お願いいたします。


▼特別支援学校の地域支援

公立学校のインクルーシブ教育を進めるためには、都立特別支援学校のノウハウを、しっかりと地域に還元していくことも、とても重要だと思います。公立学校では、増え続けるスペシャルニーズ児の多様なニーズに答えるため、大変な状況にあると聞きます。

Q8 公立小中学校に在籍するスペシャルニーズ児への合理的配慮等を提供するために、特別支援学校は、地域の小中学校にどのように支援しているのか伺います。

(教育庁答弁)
都教育委員会は、公立小中学校に在籍する障害のある児童生徒への適切な支援を目的として、地域性と専門性を兼ね備えた「エリア・ネットワーク」の整備を図っている。その拠点となるセンター校に、知的障害特別支援学校を指定している。センター校では、地域の小中学校、及び区市町村教育委員会に対して巡回相談、研修会への講師派遣等、様々な形で地域への支援を行なっている。


都立特別支援学校の地域貢献の取り組み、ぜひ今後さらに推進させてくださいますようお願います。

▼医療的ケア児@公立学校

次に「医療的ケア児」について伺います。医学の進歩により医療的ケア児の数は、昨今急激に増えてきています。しかしながら、公立学校での受け入れは、なかなか進んでいません。

医療的ケアを必要としているお子さんの中には、身体的ハンデも少なく、知的な発達にも遅れがないようなお子さんもおり、本来、地元の公立学校に通うことが最も適していると思われる児童生徒もおります。現状を確認いたします。

Q9東京の公立小中学校には何人の医療的ケア児が在籍しているのか伺います。

(教育庁答弁)
文部科学省の調査によれば、平成29年5月1日現在、都立公立小学校27校に31人、都立公立中学校3校に3人が在籍している。


都立公立小学校31人、中学校は3人ということで、受け入れはまだ限定的にとどまっていることがわかりました。今後、より推進していくためには都の支援が重要になってまいります。

Q10都における、医療的ケアに関する公立小中学校への支援の取り組みを伺います。

(教育庁答弁)
都内公立小中学校における医療的ケアを必要とする児童・生徒の就学は、各区市町村教育委員会が決定する。都内公立小中学校において、教員等が、医療的ケアを実施するためには社会福祉士及び介護福祉司法に基づく「第3号研修」の受講が必要。今年度から「第3号研修」の受講の枠を、都立特別支援学校の教職員から、区市町村立学校教員にも拡大。

また都立肢体不自由特別支援学校に主任非常勤看護師を配置し、近隣の小中学校に医療的ケアをに関する必要な助言、支援を行う体制を構築した。


 今年度から都教育委員会による研修を区市町村の学校教員でも受けられるようにしたり、特別支援学校の看護師が地域の公立小中学校の支援を行うのは、とても良い取り組みだと思います。

 先進的なインクルーシブ教育を推進している大阪箕面市では、医療的ケア児を、必要に応じて、介護タクシーが送迎し、看護師が一人で足りなければ二人配置するなどして、保護者の付き添いなく、通常のクラスで一緒に学ぶことを可能にしています。教育委員会の方にお話を聞く機会がありましたが、取り組みの素晴らしさに興奮気味な私の質問に対して、「ごく当然のことをしている」というふうな口調で「共に学び共に育つ教育ですので」とおっしゃったのが印象的でした。

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箕面市の取り組み
https://www.city.minoh.lg.jp/edujinken/documents/handbook.pdf
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 東京でもあんなふうに、ごく当然のことのように、医療的ケアのあるお子さんやスペシャルニーズのある児童や生徒が、通常のクラスに通えるようになるよう支援を続けていっていただけますようお願いします。


▼公立学校ICT教育環境

次に、公立小中学校でのICT環境整備促進について伺います。

私の地元の渋谷区では昨年9月に全小中学校の、全児童生徒に一台づつセルラータイプのタブレット端末を配布し、日本でも最も先進的なICT教育を進めています。東大と連携をして、ICTによる教育効果等についても研究を進めています。

ちょうど導入から1年がたったということもあり、渋谷区にその現状などを伺いました。まだ実績については取りまとめている所ということでしたが、非常に良い影響が報告されているとのことでした。

先行的に実施したモデル小学校では、東京都学力調査でAとB層が35%だったものが、翌年74%に向上したそうです。モデル実施した中学校では、到達度テストが平均で20点上昇したそうです。スタディサプリというアプリを使って、自分で学習することができるのですが、授業についていけないお子さんは自分のレベルまで戻って学習することができます。一方、学校の授業では物足りないお子さんは、高校3年生レベルまで先取りできるようなっているため、それぞれのニーズにあった学習ができるようになったそうです。タブレットを使ったことによって、教室内の議論等が活発化されたそうです。英語では、読み上げ機能を使って、正しい発音の確認にも役立っているそうです。

そしてスペシャルニーズのある児童や生徒にも、非常に良い影響が見られているそうです。発達障害のある5年生の児童が、タブレット導入前は2年生レベルの学力だったものが、わずか半年で学年レベルに追いついたのみならず、タブレット導入前は自信がないことから不登校気味だったものが、今では班長などのリーダー的な役に積極的に立候補するようになったそうです。また文字を読むことが苦手な子は、読み上げ機能を使って、教科書を理解できるようになったそうです。文字を書くのが苦手なお子さんは、キーボード入力をするようなったことで、他のお子さんと同じように回答をすることができるようになったそうです。

渋谷区の取り組みを聞き、都内の他の区市町村でも、このような教育を推進することが良いと感じるに至りました。しかし、タブレット端末は高価なもので、導入には政治的な決断がないと、なかなか現状では踏み切れる区市町村はないかと思います。

都では、公立小中学校のICT環境整備を促進する目的で、3年間のモデル事業を実施して来られました。このモデル事業は、区市町村教育委員会が、学校においてICT機器の整備を進めるために必要なICT環境整備計画の策定を支援するものと聞いています。

Q11. そこでまず、区市町村教育委員会における「ICT環境整備支援事業」の概要とその成果について伺う。

(教育庁答弁)
 平成27年度から3年間、毎年、都内6地区の小中学校18校をモデル校として指定。タブレットパソコン、電子黒板、ネットワーク機器等の貸出と、効果的な授業が可能となるよう、支援員を派遣。授業実践を通じて、効果的なICT機器の活用の在り方や整備すべき機器等の内容を検討し、整備計画の策定を行えるよう支援。区市町村教育委員会に対して、モデル地域におけるICT環境構築に必要な機器及び機能、教科指導における効果など、計画作成に参考となる項目や内容を提示。あわせて、ICT機器を活用した授業の参考となるよう、モデル校での実践事例について、教科別・学習形態別に整理し、紹介。モデル地区だけでなく、周辺の教育委員会のICT教育環境整備計画の策定を促進。


今おっしゃられた「ICT教育環境整備計画」が、策定されていない区市町村教育委員会もまだあると聞いています。一方で、国の整備方針では、学習者用コンピュータの設置について「3クラスに1クラス分程度の設置」という考え方を打ち出しております。
Q12. 今後、区市町村において小中学校のICT計画策定、環境整備を進めていくためには、どのような課題があり、都としてどのような支援を考えているのか、伺う。

(教育庁答弁)
課題としては、ICT環境整備に多額の経費を要すること、整備に必要な専門知識を有する人材や学校を支える体制が不十分なこと、整備による教育的効果が十分実証できていないことなど。引き続き本事業の成果を区市町村教育委員会に提供することにより、計画策定を支援。今年度、国の整備方針の示す配備体制におけるICT機器の活用方法や教育効果などについて、検討。

渋谷区が今、ICT導入から1年の実績についてまとめているということですので、こういった取り組みについても参考にしながら、今後の方針をまとめて言っていただけるようお願いいたします。

以上、公立小中学校におけるインクルーシブ教育推進について質疑させていただきました。都立特別支援学校での取り組みは素晴らしいと思いますので、ぜひ、公立小中学校のインクルーシブ教育支援についても、今まで以上に推進をお願いします。



事務事業質疑②にその他の質問についてアップしますね。