2026年9月24日 朝日新聞
獣医師の手術ミスで犬が重大な後遺障害を負ったとして、飼い主の50代女性が獣医師の男性に損害賠償を求めた訴訟があり、さいたま地裁(桃崎剛裁判長)で24日、和解が成立した。飼い主側の弁護士が会見を開いて明らかにした。犬の後遺障害について獣医師が謝罪し、解決金300万円を支払うという。
獣医師の手術ミスで後遺障害を負ったという飼い犬の写真を示す女性=2026年9月24日、東京・霞が関、上保晃平撮影(朝日新聞)
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飼い主の女性は2022年3月、動物保護団体から当時4歳のパグを引き取り、埼玉県内の動物病院で避妊手術を受けさせた。その際、獣医師の男性が子宮と膀胱(ぼうこう)を一緒に糸で結んでしまった。
犬は別の動物病院で治療を受けて一命を取り留めたが、膀胱に尿をためることができない後遺障害を負った。常に尿漏れが起きる状態で、頻繁におむつを替えるなどの介護が必要だという。飼い主の女性は23年8月、損害賠償を求めて提訴した。
飼い主側の渋谷寛弁護士によると、解決金300万円には、将来5年間の治療費や介護費、おむつ代などが含まれているという。和解条項には「獣医師は、飼い主の献身的な介護に対して敬意を表明する」とする文言も入った。
渋谷弁護士は「人間と同様に介護が必要になっても、犬は法律上『物』として扱われる。将来の治療費や介護費などの支払いも含めて和解できた意義は大きい」と話す。(上保晃平)
