【心理学】犯罪被害者の心理 | 新MUのブログ

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2014年11月末をもって閉鎖した【MU(ムー)のブログ】の管理人です。
その節はお世話になりました。以前は時事問題を主に取り上げ
ましたが、各種事情により少しセーブします~♪

(※PTSD=心的外傷後ストレス障害)

 

今月の「心理学講座」です。これまで、犯罪加害者の特徴や、犯罪に至るまでの心の動きについて説明しました。

 

今回は、犯罪被害者の心理について説明します。犯罪被害者がたどる心理は、死を受け入れるまでの心理とよく似ていると、越智教授は語ります。

 

 

米国の精神科医であるエリザベス・キューブラー・ロス(1926~2004)が、「著書・死ぬ瞬間」で、死を受け入れるまでの5段階を提唱しました。越智教授によると、犯罪被害者の心理の変化も、この死の受け入れの段階に似ているといいます

 

★キューブラー・ロスの説

 

人々は「否認・孤立」➡「怒り」➡「取引」➡「うつ」➡「受容」という段階を経て死を受け入れます。

 

(参考)キューブラー=ロスの5段階モデル(国家試験対策)

 

★越智教授の説

犯罪被害者の心理は、「否認・孤立」➡「怒り」➡「取引」➡「受容」もしくは、「否認・孤立」➡「怒り」➡「うつ」➡「受容」と、少し順番などが変わるものの、似たような段階を経ていくと言います。

 

 

しかし実際には、ほとんどの被害者は、「否認・孤立」の段階で止まり、そこから長い間足踏みの状態になるといいます。それはPTSD(心的外傷後ストレス障害)】になり、事件を思い出すと恐怖や不安を感じる人が多いからです。

 

【PTSD】をなくし、最終的に受容へと向かうために、長期的なメンタルケアが必要になっていきます。

 

 

しかし、犯罪被害者にとってPTSDの治療は最も難しいとされています。というのも、PTSDの治療はカウンセリングが基本なのですが、患者とカウンセラーとの間に信頼関係がないと治療が進まないからです。

 

犯罪被害者は人に危害を加えられた人なので、カウンセラーとは正常な信頼関係を築きにくい傾向にあります。

 

★越智教授

「犯罪被害者は、たいていカウンセラーに過度に依存して甘えすぎるか、信用できずに距離を置くことが多いです。特に、男性によって性犯罪にあった被害者は、男性のカウンセラーと信頼関係を築くことはなかなか困難です」

 

眠れなくなるほど面白い犯罪心理学(越智啓太・著)

 

また、被害者のメンタルケアは通常、被害にあった直後から始めますが、この時期に精神的な治療を行っても、治療効果が得られにくいという事情があります。

 

 

事件にあった直後は、被害者は緊急時の対応に追われています。

 

自らが負った体の傷を治したり、家族の葬式を執り行ったり、犯人を捕まえるための警察の取り調べに協力したりしなければいけません。これらの対応が精神的なケアと矛盾するのです。

 

 

というのも、警察の取り調べによって、事件当時のことを思い出さなくてはならず、PTSDが悪化するからです。特に性犯罪の被害者は警察の取り調べがセカンドレイプと呼ばれるほどの心のダメージになります。

 

この緊急時の対応と心の治療の両立は至難の業で、まさにそれが熟練カウンセラーの腕の見せ所と言えます。(転載終了)

 

(参考書籍)別冊ニュートン「ゼロからわかる心理学」

 

★過去記事