皆さん、こんにちは。月1回の『心理学講座』です。
「甘いケーキは食べたいけれども太りたくない・・」
「お酒は飲みたいけれども、明日の仕事に差し障りが・・」
このように、私たちは矛盾した考えを同時にもつことがあります。その時、私たちは心理的な緊張感や不快感を覚えます。
私たちにはそれぞれの物事に対する態度、考え、信念、意見などがあります。このような要素のことを心理学では【認知要素】とよびます。
私たちには、この認知要素の関係が矛盾なく、できるだけ調和のとれたものになるように、態度や信念を調整しようとする傾向があります。
それは「自分には一貫性がある」と思いたいという、誰もがもつ非常に強い欲求なのです。
玉川大学脳科学研究所より拝借
その有名な例に、イソップ童話の【酸っぱいブドウ】があります。
ある日、お腹をすかせたキツネが、森の中で美味しそうなブドウが枝から垂れているのをみつけます。
しかしキツネは、どうしてもそのブドウの房に手が届きません。そのうちキツネは「あれは酸っぱくておいしくないブドウさ~」と言いながら、その場を立ち去るというお話です。
ここで、キツネの中で、手が届かないブドウに対して「美味しそう」という認知と、「届かない」という認知との間に矛盾が生じます。
そこで、キツネは一方の認知要素である「美味しそう」を「酸っぱくて美味しくない」に変えることで、辻褄を合わせ、認知要素間の調和を保とうとしたのです。
このような矛盾を、20世紀を代表する社会心理学者の1人である米国のレオン・フェスティンガー(1919~1989)は【認知的不協和】とよびました。
私たちはまず、認知要素間に矛盾が生じることが予想される場合、あらかじめ矛盾を引き起こしうる情報を避けようとします。
それでも認知的不協和が生じた際には、様々な解消方法をとろうとします。
「酸っぱいブドウ」のキツネのように、「不協和を起こしている認知要素のうち、一方を変化させる」という方法もあれば、「認知要素の重要性をかえる」「新たな認知要素を加える」などの方法もあることが知られています。
例えば・・・愛煙家にとって喫煙の有害性を認めることは、強い認知的不協和を招きます。そのため、なるべく喫煙の有害性を示す情報には近づかないようにします。
それでも認知的不協和を生じた場合は、「喫煙者の中にも長寿な人はいる」「有害性を示すデータは信ぴょう性が低い」などと認知要素を変えたり、「喫煙することで食欲が抑えられ、肥満を解消できる」「喫煙にはストレス解消という利点がある」などといった新たな認知要素を加えたりすることで、喫煙をやめられないために生じる不協和の解消を試みるのです。
フェスティンガーらが行った興味深い実験を紹介します。
◆興味深い実験
まず、実験の参加者にきわめてつまらない作業をしてもらった後、次に実験へ参加する人たちに「この作業は面白いと伝えてほしい」とお願いします。
この時、その謝礼として半数の参加者には「20ドル」が、残りの半数の参加者には「1ドル」の報酬が約束されました。
ここでフェスティンガーらは、こう考えました。
★20ドルをもらった参加者の場合
嘘をつくに見合う十分な報酬をもらっているため、「報酬のために嘘をついた」と、嘘をつく行為を正当化できて認知的不協和が弱くなるだろう。
★1ドルしかもらえなかった参加者の場合
嘘をつくに見合うほどの報酬をもらっていないため、つまらない作業と、それを面白いと嘘をつくこととの間に認知的不協和を生じるだろう。
このため、嘘をついてしまった後に「作業は面白かった」と認知を変えることで、不協和を解消するだろう。
★実験の結果(注目
)
予想どおり・・・1ドル群の参加者は20ドル群の参加者よりも作業を面白かったと評価したのです~![]()
ということで・・・【認知的不協和】とは自分にとって不快に感じる情報を自分に都合よく解釈する心理なのです。
(参考書籍)ゼロからわかる心理学(別冊ニュートン)
【大人のイソップ童話】キツネとぶどう
#NHKスペシャル
— NHKスペシャル公式 (@nhk_n_sp) September 2, 2023
映像記録 #関東大震災
帝都壊滅の三日間 後編
3(日)夜9時〜[総合]https://t.co/wXEYTIf9lj
10万5千人が命を落とした関東大震災の3日間を、高精細・カラー化した記録映像で追体験。
後編では、震災最大の悲劇・陸軍被服廠跡を襲った巨大な火の竜巻・火災旋風の謎に迫ります。
【南関東ガス田】関東大震災と安政江戸地震(5/22)
今年は関東大震災から100年という節目の年なので、このような特集を放送するのは当然です。
今晩放送の後編では「火災旋風」を取り上げますが、【南関東ガス田】に触れたら、NHKも大したもんだと思いますが、地上波ですし、都合の悪いことは隠しますので~(謎)
★過去記事







