そんなふたりが微笑ましくて
でも
ちょっぴりさびしくて
だってさ、
僕以外のみなさんは
仕事に関係無い
若き日の
いろんな思い出を共有してる訳で……
いやいや
いじけちゃ、ダメだよね
「すごいですね。
ただ仲良しなだけじゃなく
職場は別なのに
麻薬組織撲滅で一致協力し合うことに、
結果
なってるんですもん」
僕は
さびしさを振り払うように
明るく言った。
『違う』
『それも、逆な』
大野さんが
さびしそうに
そう言った。
『俺たち、
大学に進む前に
相談し合って
この道を選んだんだよ』
しん、とした空気を破って
カトシゲさんが言った。
『みんなが一つの組織に入るより
別々の組織に分かれた方が
いいだろうな、ってさ』
え?!
「そんな若い頃から
みなさん、
麻薬犯罪と闘うって
共通の目的を持ってたんですか?」
「え?!
偶然……?」
『俺のためなんだ、きっかけは』
潤さんの低い声が
かすかに震えている。