side おーちゃん
わざとらしく
音立てて
白井さんがいなくなると
部屋の緊張した空気がゆるんで
みんなの背骨が
ユルユルっとしたみたい。
白井さんとのやり取りで
全員いつの間にか立ち上がってたのが
声は出ないけど
ひゃぁ〜〜、って言ってるように脱力して
椅子に座り込んだ。
『アナタ、
途中から面白くなっちゃってたでしょ』
かずなりが言ってくる。
さすが。
わかってる。
んふっ。
『えーっ?!
こんな緊迫した状況で?』
翔ちゃんがびっくりしてる、
その瞳が
まん丸でかわいい。
ふふふっ。
『今、しょうさんのこと
かわいいって思ったでしょ』
そう言ってくるかずなりは
超かわいいぞ。
あ、赤くなった。
んふふ。
場の空気が和やかになった。
『いや、それにしても。
丸さん。
随分と思い切りましたね』
『それに、
なにより黒蝦君も』
真面目モード翔ちゃん。
『結構前から思てて。
井のさんにも相談はしてたんです。
まぁ、いきなりクビにはならんやろ〜、
ってことで。
後はタイミング言うんか、ねぇ。
事を荒立てずに済むんやったら
言わずに済ませたかったですけどね、
ホンマは。
けど、ここまで来たら
もうアカンわ』
『事務所、ゆうか
社長に腹立ってしゃあないんですよ』
『クビ…大丈夫ですか?』
潤が心配して確認する。
『大丈夫…なはずです。
当面は』
『ただ、黒蝦は…どうやろ』
『ダメかもしれません』
真っ青な顔で下を向いたままの黒蝦君。
部屋の中が
また
しん
となる。