(和)


東京は雨だった。



大野さんは技術支援を成功させた旅の終わり



羽田空港には都の職員なのかな



盛大なお出迎えがあった。



サプライズなのかも。



綺麗な女性から花束を贈られて



そのまま歓迎会があるようだった。







僕はそっと・・・側を離れた。



自分がひどく場違いに思えた。



成功者の反対って・・・なんだろう。



自分がひどく惨めだった。



この国じゃ・・・



自分の音楽では人を呼べない。



だから海外でばかりピアノを弾いていた。



職探しから始めないといけない。






エリートな大野さん



地に足を着けた大野さん・・・



さっきまでの空の旅が嘘みたいに



さっきまでイチャイチャしていたのが



嘘みたいに・・・



孤独で・・・



寂しくて半身が痛いくらいだった。




*ララァさんのお写真です*





大野さんからはぐれた僕は迷子のように



空港前のバス停から知った方面へ向かい



学生時代に弾かせてもらった



その店に着いたのは



もう日も落ちて



色とりどりのネオンが煌めく頃だった。






その街は眠らない街・・・



寂しい僕を夜通し慰めてくれる人の影



まるで泣くみたいに



ピアノの音が夜に溶けていく・・・



あの南国の日々を思い出しながら・・・