(智)
世代交代は静かに
そして確実になされた。
俺と和の時代がきた。
和の両親の引退演奏会で
誠実に伴奏を務めた俺たちは
ウィーンでも高い評価を得た。
パリの音楽院を卒業して既に年月が経ち
日本でも名が知られ
世界でもチケットが売れるようになり
アメリカ、ヨーロッパでの
演奏旅行を無事に終えた俺達は
日本での拠点を京都と東京に置いた。
京都の古い家は
俺たちが帰ると知れば
日本中からレッスンを受けたい生徒さんで
いっぱいになった。
*ララァさんのお写真です*
智母「今日は湯豆腐にしましたよ」
智父「ご近所の皆さんも音楽を楽しみにしておられるよ」
バイオリンとピアノがずっと聞こえてくる。
そんな屋敷になっていた。
東京で演奏会がある時には
大家さんが残してくれた薔薇の家に泊まった。
*ララァさんのお写真です*
10月の庭にも美しく薔薇が咲いた。
変わらず手入れを続けてくれる庭師さんは
和を小さな頃から知っているという。
庭師「あの頃から繊細な音色でした。
薔薇も喜んでいますよ」
和「薔薇も音楽がわかるのかな」
優しくG線上のアリアを弾いては
薔薇にキスをする・・・
俺は音色で和を抱けるようになっていた。
バイオリン🎻の高い音に合わせて
チェロの低い音を合わせたり
ピアノで音を包み込んだ。
和「今のところ・・・もう一度・・・」
音が乗ってくると
心まで重なって・・・
やがて俺たちは自分たちのカラダを楽器に
奏であった・・・
繰り返される愛の輪舞
それは鳴り止まない・・・
あの日始まった俺と和の音楽は
これからもずっとずっと
ふたり奏でていく・・・
心の弦を震わせながら・・・
カラダを共鳴させながら・・・
人は愛を知って成長する
愛がなければ意味がない
ただ正確に音を出すだけならば
AIでもできる
愛があるから
心があるから
感動があり成長があり赦しがある・・・
*ララァさんのお写真です*
枯れゆく前に潤いを・・・
老いてこそ尚、愛の輪舞を・・・
繰り返される愛の輪舞を・・・
若い力に与える人とならむ・・・
(お終い)
ララァさん有難うございました。
この薔薇も素敵ですね・・・🥀



