私の母、私はお母ちゃんと呼んでいます。
母に2度目の詐欺の電話がかかってきたらしく…。
前回は十年ぐらい前でした。
前と同じ手を使ったと、嬉しそうに私の話します。
平素のお母ちゃんは、デイサービスに行くか、買い物ぐらいです。
変わったことがあると、私に電話をしてきます。
詐欺の電話は気を付けてよ。
無い袖は振れないからね。
それはそうだけど…。
面白いね。楽しむのも程ほどにね。
内容は…。
詐欺の電話かかってきて…。
俺だけど?
お母ちゃんは前回と同じ…。
嘉信かと尋ねました。
そう、嘉信だけど。
怪しい奴だと確信する、お母ちゃん。
嘉信は死んだ父の名前なのです。
死んでも大活躍の父です。
ここから、お母ちゃんの遊び心さく裂です。
いつ帰ってきたの?
昨日。
良く帰ってこれたね?
顏が見たいからさ、帰ってきたんだよ。
嬉しいね。
(夫は若い声で、あの世とこの世を往来している?
こんな技、あの世に行ってから身に着けたのかしら?)
交通機関で帰ってきたの?
そうに決まっているだろ。
お化けなので、驚かれなかったかい?
母さん、ボケるには早いよ。
ボケちゃいないよ。
詐欺をしてボケているのは、嘉信お前の方だよ。
何言ってんだよ。信用してくれよ母さん。
(嘉信の母は明治生まれで、とっくの昔に死んでいるからです)
嘉信は、十数年前に死んでいるんだ。
悪いことは止めなさい。
電話が切れたそうです。
このような話を、得意げに嬉しそうに話をする
83歳の元気なお母ちゃんです。