お天気に恵まれた2月14日。
新幹線からばっちり見えた
富士山。
関西人にとって
新幹線の車窓から富士山が
きれいに見えるかどうかは
一つの願掛け。
ここまでくっきり見えるのは
よくあるようでなかなかない。
幸先がいいと期待が膨らむ。
そして期待通りに
次男の結婚式と披露宴は
とてもなごやかな至福の時間となった。
実はこの日の富士山に
もう一つ別の願掛けをしていた。
昨年末クマオに
次男の結婚式が終わったら
ひとまず距離を置きたいこと
できればいったん離れたい旨を
伝えていた。
クマオはそれを受け入れなかったが、
私は何度も説明した。
こんなふうに思うのは
決して二度目のクマオの裏切りに対しての
制裁が目的ではないこと、
それぞれ自由に別々の時間を生きるという
そんな選択肢もあるんだということを
お互いがじっくり考える機会にしたいと
いうこと。
だけど
クマオと私がこれを実行するのは
言葉で言うほど簡単なことではない。
こんなの「きれいごと」に過ぎないのだ。
とは言えクマオに宣言した手前、
自分で立てたこの茶番に
どうしていいものか悩んでいた。
悩んで私は一人自分の心の中で
この日の富士山にかけることにした。
年明け早々私はノートに
箇条書きでこの3つを書いた。
晴れて全貌がくっきり見えたら現状続行。
少しでも霞んでいたらもう一度話し合う。
全く見えなかったらこの茶番を実行。
別れの選択肢はもともとない。
それでも私にしたら大きなかけに
なっていた。
全国的に荒れた天候が続く中、
あぁこれはもう一度話し合いかなと
思いながら迎えた当日。
出発時は朝から快晴。
さぁどうだろうか。
結果はくっきり完璧に見えた。
車内アナウンスが流れる。
「左手に富士山がくっきり美しく
見えております。」
写メを次男に送った。
これまで数えきれないぐらい
新神戸東京間を往復した次男でさえ
「これは
なかなか見られへんやつやん」と
返ってきた。
くだったジャッジに
一番ホッとしたのは自分なんだな。
これからの季節。
ちょっとした贈り物にぴったりの
タオルハンカチ。

