「○○と飲みに行ってくる。」
一昨日の夜クマオがそう言った時、
ピリっとした空気を感じた。
今この時期に飲みに行くと言えば、
私がどう思うだろうと考えたのだと
思う。
いつも「飲みに行く」と言う度に
「どうせ疑われる」と思ってしんどいんだと
言っていたクマオ。
それを聞いたら、
「疑われることをしたのはそっち
なんだから仕方がない」と
突っ込むしかなかったのが何ともやるせなかった。
こんなしんどい目に見えない重荷が
6年前から二人の間に存在してきた。
それなのに今回のことで
クマオはその重荷を
またさらに重くすることになるとは
思わなかったのだろうかと思っていた。
先日クマオには何も告げずに
久々に飲み会に参加した夜、
私はクマオからの連絡をすべて
無視した。
クマオからは
何度もの着信と
「帰って来てくれ」という
女々しい言葉が送られてきていたが
全く返信しなかった。
その夜クマオは朝まで眠れなかったと
いう。
(22時過ぎには帰宅していたが
敢えて連絡しなかったのだ)
心配と不安。
最後には
「ただ元気で帰ってきてくれたら」
それだけでいいと思ったとまで
言った。
それを聞いたら
それがどれほどしんどい夜だったのか
私には簡単に想像できた。
クマオが言った。
いつも自分はりこにこんな思いを
させていたのかと。
だから言った。
「遅いから心配になった」という
言葉さえ言えなかった時が
あったことを。
「『心配』とか『不安』とかっていう
そんなワードを口から出すだけで
クマオさんは束縛されてると思うんじゃ
ないかって思って。」
「・・・・・」
飲み会に行くなんていう
そんな日常的なことにさえ、
クマオは疑われているのではと懸念し、
私は束縛していると思われるんじゃ
ないかと懸念。
裏切りの代償は
何でもないことにさえ懸念を生むんだ。
昨夜クマオが
「帰った」と電話をかけてきたのが
11時半。
その時間まで私はやっぱり
眠れなかった。
だけど
不思議に安心感もあったのは
クマオが
待っている人の気もちを
理解してくれたことを知ったから
かもしれない。
