いっしょに外出した。
車に乗った。
この助手席に
あの人も乗ったのかと
思った。
サンシェードが降りていた。
あの人が下したんだろうなと
思った。
私はいつも自分が降りる時には
必ず元に戻すからだ。
シートの背もたれが
若干倒れ気味になっていた。
シート位置も後ろに引かれている。
私の加減ではない。
そもそも私はあれこれシートを
調節したりすることはない。
長距離などで寝る時以外は。
だから
ここにも違和感覚えた。
この助手席は
私仕様だったのになと
そんなことを思う私って
何て小っちゃくて
卑屈なんだろうと思った。
胸がチクっとした。
あまり話さなかった。
クマオが気をつかってくれている
ことにはすぐに気づいたので
せめて感じ悪くしないようにと
相槌は明るくした。
街中。
クマオはいつも車道側を歩く。
道によってはくるくると
位置を変えている。
荷物を持つ手がクマオ側になる。
クマオが私の手を繋ごうとして
くれていることに気づいたが
そのままそっちの手で荷物を
持った。
いつもはそんなこと気にしたこと
ないのに。
ふと荷物を持つ手を反対にしたら
クマオが手を繋いできた。
ホッとする自分。
当たり前だったことも
こんなふうになると
とても意味を持つことに
気づいた。
2wayなのがいい。
