今日のこと。

 

12時になり、「お昼行ってきま~す」と外に出ると

すぐに電話が鳴る。

 

クマオだ。

「りこちゃん、お昼いっしょに食べへん?」。

 

ごくごくたまに、こんな風に平日のランチタイムに誘ってくるクマオ。

またお誘いあるかなと待っていると誘いはなく、

忘れた頃にこんなふうに嬉しいお誘い。

 

「ラーメンでもええか?」

「うん!」。

 

待ち合せのお店に行くと、クマオは先に来ている。

 

私の大好きなクマオの平日のネクタイ姿。

久々だ。いまだに胸がキュンとなってしまう。

黒のジャケットに千鳥格子のグレーのパンツ。

ストライプのクレリックシャツに無地のニットタイを合わせている。

 

「カッコいいね」と言うと、照れたように笑うクマオ。

 

私はと言えば、平日の仕事用の服は、ほぼほぼユニクロかGU。

それでも、逆にクマオには新鮮に見えたのか、

「りこちゃん、かわいいなぁ、そのパンツ」。

 

「あぁ、これ、990円な」。

私がそう言うと、「マジか」と驚くクマオ。

 

「クマオさんのそのネクタイもいいなぁ。雑誌の付録やったっけ」

「なんでやねん」。

こんなたわいのない会話。

お互い、笑い合い、手を振って別れる。

 

今、ものすごく心が落ち着いている。

 

 

もちろん、気になる案件はまだまだある。

「波子」という女のことや、

別れたとは言え、連絡をしてくるサロンの女のことも。

 

少し前、クマオに言った。

「クマオさん、お互い先のことはわからないのは同じ。

新しい恋をするかもしれないのは、何もクマオさんだけではないよ。

私だって、またそんな相手に出会ってしまうかもしれない。

心って自由に動き回るものだから」。

 

 

「・・・・」。

クマオは黙り込む。

 

気にせず続けた。

「だからこそ、お互いに誠意を示し合おうね」。

 

その日の夜遅く、クマオからラインが来ていた。

1行だけの短いライン。

「ずっと仲良しやで」。