こんなこともあるのだと思ったことがある。
私が今でも、ひと月に一度ぐらいのペースで会っている例の「別の人」と、
クマオが付き合ったサロンの女は、奇しくも誕生日が同じだ。
そればかりではない。
実は名字も同じだ。
このことを知った時、これは何を意味しているのだろうと
私は一人考えたものだ。
言ってみれば、付き合っている(と言えるかどうかはわからないが)二人の
それぞれの別のパートナーの名前と誕生日が同じだという事実。
なかなかないことだと考えはしたものの、
結局、奇遇だなと終わる話でしかなかったが。
ただ二人に共通点は多い。
その「別の人」も、クマオのサロンの女も、とにかく活発で明るい(らしい)。
男女問わず、誰にでも好かれるいわゆる「いい人」だ。
私は、その「別の人」のそういう「いい人」的なところが、どうしても
好きになれない。
どこまでいっても「いい人」のままなのだ。
そこに魅力を微塵にも感じることはなく、むしろ薄っぺらでミーハー的。
全くおもしろみを感じない。
クマオの方は、そのサロンの女に夢中に恋をしたが、
冷めるのも早かった。
身体の関係が冷めはじめると、それ以上気持ちを持続することができなかったクマオ。
そのことを考えると、やはりクマオもその「いい人」な女のことを、
それほど好きにはなれなかったのかもしれない。(と勝手に思っている)
そして、今週末にはその二人の誕生日がやって来る。
クマオはどうするのだろう。
別れたとは言え、時々連絡を取り合っている二人。
女にとって誕生日は一大イベント。
昨年のことが、否が応でも蘇り、落ち着かなくなる。
が、気にしないことにした。
どうでもいい。
会うなら会えばいい。
そんなことにはもう負けない。
それより、私の方も「どうしよう」なのだ。
その「別の人」の誕生日。
スルーしようか。