金曜の夜。 以前から誘われていた40代男性と食事に出かける。
犬の散歩仲間の一人であるその彼との食事デートはこれで3回目。
30代の彼女がいるらしいが、ここのところ、私へのラインの頻度も多くなっている。
食事の最中もボディタッチが多い。カウンター席なら、必ず膝に手を持ってくる。
こんなおばちゃんに対して下心を持っているのか、あるいは気遣いの塊から、そうしないと
失礼だと思っているのかもしれない。
語り口はソフトで、常に優しいが、どこかカッコをつけている。
「今は、りこさんといるのが一番幸せな時間です」と言う。
ただ、その彼のそういう態度は、クマオが今の女を落とそうとしていた時も、
こんなふうにしていたのだろうなと、彷彿させる。
同じ40代。ベッドインするまで、男は女性に対する優しさを極める。
あの頃、急にクマオがキザな言葉遣いをすることがあった。
え?何?今の言い方。 そう思いながらも突っ込まずにいた。 突っ込んではいけないと
思った。 そばにいるのに、私の知らない誰かのためにシュミレーションしている。
そんな感じがクマオからあふれていた。
今のこの彼もきっとあの時のクマオと同じ。彼女なら気づくだろう。
その彼と食事中、クマオからライン。
「りこちゃん、パン買ったよ。いないから玄関のかごにいれとくよ」。
「ありがとう。今、お散歩仲間の○○さんとごはん中」
「そうか。気をつけて帰ってね」。
クマオにヤキモチはないのか。
私はちょっとがっかりする。