5月28日火曜日のお昼ごろの新幹線に乗り、
水曜日のお昼ごろに自宅最寄り駅に到着。その後、普通に仕事に行く。
ほぼ24時間の、クマオと私のライブ目的の広島旅だった。
火曜日。ライブを楽しみ、夜の街を歩き、飲んで食べ、店をはしごし、
ホテルに戻ったのは夜中の12時半を少し過ぎていた。
部屋に戻ると、クマオは疲れているであろう私のために、さっさとマッサージの予約を
入れてくれている。
「え?マッサージ!嬉しい」。
私はこういうクマオの優しさにいつも感激する。
電話を切ると、クマオは言う。
「りこちゃん、マッサージの人、1時に来るんやて。
だからそれまでにお風呂入っときな」。
「わかった。クマオさんは?」
「うん、オレはちょっと電話してくる」。
「あ、そうなん」。
え? ライブ前にも電話してきたって言ってたのに?また電話?
「電話長くなるの?」
「いや、すぐに戻るよ」。
「うん。早く戻ってきてほしい」。
これが精一杯だ。
「わかった」と、クマオはそう言って部屋から出て行った。
女への電話。何度この言葉が出るのか。
もちろん、わかっているし、想定内のことだ。
とは言っても、やはり心の中はそれほど簡単にはいかない。
午前1時きっかりに、ドアがノックされ、マッサージのおばちゃんがやって来る。
クマオはまだ帰ってこない。
結局クマオが電話から戻ってきたのは、30分以上経ってからだった。
まあまあの長電話だ。私は悲しくなった。
マッサージを受けながら、眠ったフリをしている私。
クマオも様子を伺ってくる。
「りこちゃん、りこちゃん」。
私は目を開ける。
「りこちゃん、ごめん。遅くなって」
私はうなずいて、また目を閉じた。
楽しい時間を過ごせば過ごすほど、その反動は大きくなるのは仕方のないこと。
クマオと女はどこまでも繋がっている。
もうやめてほしい。せめて私といる時は。私の心がそう叫ぶ。