クマオがごはんを食べに来るその日は、朝からその日のメニューを考える。
お昼休みになると、自分のランチもそこそこに、スーパーに買い物に行き、
食材を自宅の冷蔵庫に入れて、また仕事に戻る。
夕方に帰宅すると、とりあえずキッチンに立ち、あれこれ準備し、テーブルコーディネイトも
考える。クマオのために私は本当に一生懸命だ。
かなり身体が疲れてきている自覚はあったが、サプリメントを飲み、乗り越えるつもりだった。
しかし、ついに熱が出てしまった。微熱だが喉が痛む。慌てて病院に行くと扁桃炎と診断。
その日も火曜日。私はとりあえずクマオに連絡した。
「えー。りこちゃん、大丈夫?今日やめとこう」
「大丈夫やもん。頓服飲んだら熱も痛みも引いたし」。
そんなやり取りの末、「りこちゃんの事、心配やし、ちょっとだけ行くよ」とクマオ。
クマオはいろんなものを買って持ってきてくれる。私も無理のない程度に食べるものを
少しだけ準備し、結局その日も二人で食事をする。
この時間だけは誰にも邪魔されたくない。私の執念だ。
クマオも私を心配して、あれこれ甲斐甲斐しく世話をしてくれようとする。
嬉しかった。そして、あっけなく熱は下がり、すぐに元気になった。
ところが翌週の水曜日、私はまた扁桃炎になった。今度は高熱だった。喉が激しく痛む。
その日はクマオは女と過ごす日。食事の準備はしなくてもいいが、高熱のある一人の夜は
心細かった。