ちょうどその頃、ある実力派俳優が出張マッサージの女性にわいせつな行為をした容疑で

 

逮捕されるニュースがあった。もちろん、私がまだ女の正体を知らなかった頃だ。

 

クマオは珍しく語気を荒げてこう言った。

「あの俳優を擁護する声が多いって聞くけど、それって絶対おかしいと思う。

オレは絶対擁護しないな」

「まあね」。正直どっちでもいい。

 

しかし、偶然にも私はこう付け加えていた。

「あ、でもね、この間○○さん(共通の知人・40代男性)が言ってたけど、

女性セラピストの方からガンガン攻めてくることもあるって。

きわどいところまで手を持っていかれて元気になっちゃって困るって、

笑いながら言ってた。だから○○さんはあの俳優は気の毒だって言ってたな」

「・・・へー。セラピストの方から・・・」。

 

こんなやりとりをしたことが蘇る。今思えば、きっとクマオは女にマッサージをしてもらいながら

 

紳士ぶった正義感をかざして、擁護しないと言ったのだろう。

 

「きっとクマオさんならあの俳優と同じことやってるよ」

「せーへんわ!」

「いや、するよ、クマオさんは」。

 

この時点で、なぜ、私はこんなことを言ったのか。なぜ、断言したのか。不思議でたまらない。

 

クマオにしてみたら、女の正体を私が知っていると思っただろう。

 

何かのムシの知らせか。こういうことが私には時々起きる。