とりあえず「わかりました」とクマオに返信を打つ。
ただどんなに冷静に話し合っても、クマオが「オレを許してくれ」と謝ってくれても
クマオの口から女と別れるという言葉が出ないことはわかっていた。
クマオに謝られることは、「彼女とは別れない、彼女のことが好きなんだ」と宣告されて
いるようなものだった。
どうしても、どうあがいても、私にはそれを、女を、超えることはできないのだ。
クマオの優先順位の中で一番は女で、私が優先されることはない。
おもちゃをねだる子どもの様に、地団駄を踏んで泣き叫びたくなるような衝動に
駆られては、憎み、呪い、何とか気持ちを落ち着けるそんな日々だった。
4月も下旬にさしかかった。私はその数週間前に大腸のポリープを切除していた。
組織検査の結果がわかるその日のことだった。