土曜日。クマオが研修という名の女との旅行から帰ってきているのか。
翌日曜日は、クマオがいつも洋服を買うお店が翌週にダブルポイントを控えており、
クマオはその下見に行くのに私を誘ってくれていた。
クマオが洋服を買うたびに貯まるポイントは毎回かなりの額になる。
ダブルポイントとなれば尚更だ。そしてそのポイントをクマオはすべて私の洋服に
変えてくれる。
「クマオさんはポイントゲッター、私はポイントユーザー」。
私はいつもそう言って、お店の人を笑わせていた。
クマオに女ができてもそれは変わらず、「ポイントはりこに使ってほしい」と言う。
それは私の大きな楽しみのひとつでもある。ただその時は、嘘をつかれたショックと
悔しさで私は気が重かった。だからといってクマオと会わずにはいられない。
私はクマオにラインをした。
「クマオさん、クマオさんに最後に会ったのは火曜の夜でした。私が○○の歌を歌って
踊った日です。あれからクマオさんは変わっていませんか?」。
「変わってないと思うけどー」
クマオからの返信。クマオは女といる時の返信はいつも語尾に「-」をつける。
「クマオさんに会うのがちょっと怖い」。
「会ったらわかるやんかー」。
こんなやりとりをした。
私はあなたの嘘に気づいています、あなたはどう反応しますか?と私は尋ねたつもりだ。
しかし、面の皮が厚いクマオはどこまでもとぼけるつもりだ。
また、クマオの嘘を暴き、大喧嘩になるのだろうか。
そんなことをしても何の得にもならないと、頭ではわかっていた。