それでも不思議なことにクマオは週に一度が10日に一度ぐらいの割合で、
私に連絡をしてきた。結局私とクマオはそんなこんなで繋がっていたのだった。
私はラインがくると、その日は定時で仕事を終え、大急ぎでスーパーに寄り、
買い物をしていそいそとクマオの好きなものを作った。
以前のように私の家で私が作ったごはんを食べ、お酒を飲む。
「おいしい」と言って私のごはんを食べてくれるクマオといっしょにお酒を飲みながら、
時間を過ごす。そこだけ見ると、私たちは前と何にも変わってないように見えた。
そしてその間だけは、もう一人の悪魔のような私は陰を潜めていた。
ただ、10時を過ぎると、クマオはそわそわし、「今日は飲み過ぎたよ。あ~酔っぱらった~」
と言ってソファにいったん横たわる。
ちっとも飲み過ぎてないよ。酔っぱらってなんかないくせに。早く帰る口実を作ってる。
女が待ってるんだ。私は気づいていた。
そして、いそいそと帰り支度をして帰っていくそのクマオの後ろ姿を私はいつもせつない
思いで見送った。