3月5日月曜日。

 

朝、8時過ぎ、日課になっていたクマオからの着信。

 

「え?」。もう終わった私たち。なのに以前と同じように朝から電話。

 

「もしもし?」私は、ちょっといぶかりながら出た。

 

「りこちゃん、おはよう。ごはん食べれてる?」

「・・・え、うん・・。あのもう電話してこないでほしい」

「なんで?りこのこと心配やから」

「もう心配しなくていいよ。今一番大切な人のことだけを考えるべきでしょ。彼女いてる人に

心配されても嬉しくないし」。

私はちょっと嫌味っぽく言った。

 

「心配しなくていいって言われても、心配なんやからしょうがない」

「そうやって優しくされると、私困る。」

「・・・わかったよ。じゃあ」。

 

電話は切れた。なんだろう、これ。クマオの自己満足で振り回されるのは嫌だと思う反面、

 

どこか喜んでいる私。心がぬるくなる。

 

やっぱりクマオは私のことを捨てようとは思ってないんだ。

 

だけど、だけど・・・。混乱する私。

 

翌朝、あんなこと言っても結局また電話してくるんだろうなと思っていたら

 

電話はなかった。その日を境にまる8年間毎朝欠かさずかかってきていた電話はなくなった。

 

かかってくれば混乱するくせに、かかってこなければこんなに傷つく。

 

自分でも自分の気持ちがわからない。

 

いや、違う。本当の本当の気持ちは明白だった。

 

クマオと復縁したい、女とは別れてほしい。

 

これに尽きるのだった。