ただただ 絶望していた。
これからどうやって生きていこう。
皮肉にもこの春は、長男の結婚、次男は無事大学院を卒業し、就職。
世間から見れば、幸せな春だろう。女手ひとつとは言わないが、離婚後、二人の息子を
育てた。進路のこと、学費のこと、いろんな決定を息子たちと相談しながら、母親として
精一杯やってきた。それが、とりあえず終わる。息子たちは健全に巣立って行く。
こんなおめでたい春なのに、私は年下男に捨てられたという愚かな恋愛の結末で、
これほどダメージを負っている。しっかりしなきゃ。数週間後には、長男の晴れの日に留袖だ
って着るのだ。
絶望とはおよそかけ離れている自分の現実の環境。
そう思いながらも、その日は生ける屍のようにベッドに横たわって過ごした。