忍者の使う「直刀」ならではの抜刀術とは?
武士の日本刀とは異なり
「反りがなく直線的(直刀)」で
「刃渡りが短い(小太刀サイズ)」
この直刀ならではの特性や、
情報を持ち帰るため
名誉よりも「生還・逃走」を
最優先する忍者の思想から、
その抜刀術には極めて合理的
かつ独自の技法が存在する。
1. 「逆手抜刀(さかてばっとう)」
直刀・短刀だからこそできる
忍者の抜刀術として最も象徴的なのが、
白土三平先生の『カムイ』などに見られる
柄を逆手(小指側が鍔に来る持ち方)で
握って引き抜く逆手抜刀。
『カムイ』では、逆手持ちでの抜刀術にヒントを得て
「変異抜刀”かすみ切り”」という抜刀術を完成させている
なぜ直刀なのか?
通常の日本刀は湾曲しているため、
逆手で抜こうとすると、刃の反りが
鞘に引っかかり抜けない。
しかし真っ直ぐな直刀であれば
引っかかることなく、どの角度からでも
摩擦を最小限に抑え瞬時に引き抜ける。
【メリット】
敵とすれ違いざまに不意を突いて
下から斬り上げたり、
狭い屋内や密林などの空間でも、
自分の体に刃をぶつけることなく
最小限のモーションで抜刀・攻撃に移行できる。
2. 「正中線抜刀(縦抜き)」
狭所を生き抜く。
武士の居合(抜刀術)は、一般的に
刀を横や斜め斜線に引き抜くことが多いが、
忍者は、真上に向かって垂直に抜く
「縦抜き」を多用したとされる。
反りがある刀を真上に抜くと、
刃先がブレやすい。
しかし軌道が直線的な忍者刀なら
銃をホルスターから引き抜くように、
真っ直ぐ最短距離で抜刀可能。
【メリット】
天井が低い場所や、
左右が壁に囲まれた狭い床下、
藪の中などでも、周囲の障害物に
刀をぶつけることなく抜刀できる。
抜いた勢いのまま、
正中線(体の中心線)に沿ってまっすぐ突き刺す、
あるいは脳天から叩き落とす動きへと繋げられる。
3. 「斬る」のでなく「刺す・突く」
日本刀の「反り」は、
引くことで物を滑らかに「斬る(切断する)」ための構造。
反りのない直刀は、構造上
「斬る」能力は打刀に劣るが、
「刺す(突く)」能力には非常に優れている。
抜刀即刺(ばっとうそくし)
鞘から抜く動作そのものを
「相手へ突き刺す」エネルギーに変換する。
間合いが詰まった至近距離の泥仕合において、
刀を引き抜きながら相手のみぞおちや喉元へ直線的に刃先を突き出す技法。
4. 「背負い流し」
背負った状態からの抜刀。
忍者は壁を登る、這うなどの隠密行動の
邪魔にならないよう、刀を背中に背負うことがあった。
長い日本刀を背中から抜こうとすると、
人間の腕の長さが足りず、完全に刀身を鞘から抜くことは困難。
しかし、「刃渡りが短く(約40〜50cm)」
「真っ直ぐな」直刀であれば、
肩口から上へ向かって一瞬で引き抜くことが可能になる。
5. 道具としての鞘(さや)の利用
忍者の抜刀術は、刀を抜いて終わりではなく、
残された「鞘」も同時に武器や道具として活用する。
直刀の鞘は刀身と同じく真っ直ぐで頑丈に作られていることが多く、
抜刀した瞬間に左手に持った鞘で敵の攻撃を受け流す(盾にする)、
あるいは鞘の先端で敵の顔面を突く
といった、両手をフルに使った変則的な攻防を行う。
忍者の直刀による抜刀術は、
武士のような美しさや一撃必殺の威力を競うものではなく、
「暗闇や狭い場所でも絶対に失敗せず、
一瞬の隙を作ってその場から生きて逃げ延びる」
そのための、徹底した実用主義から生まれた。
忍者刀の主な特徴
· 直刀に近い形状(反りが少ない)
· 日本刀よりも短い(60~70cm程度)
· 四角い鍔(つば)
· 鞘(さや)に仕掛けがあることが多い
↑ 原画 手描き
↓ AIでポーズ変えした画像
1. 天下鳴弦(てんがめいげん)
この世界全体、世の中。弓の弦を引いて音を鳴らし魔除け、祓う。
古来、日本では「鳴弦の儀」という儀式があり、
弓の音によって邪気や悪霊を祓う(魔除け)効果があるとされていた。
雲上帰命頂礼
雲の上。転じて、天上界、神仏の住む世界
帰命頂礼
仏教「帰命」は、神仏を深く信じて自分の命を捧げ、従うこと。
「頂礼」は、頭を大地の底(または仏の足)につけて、最高敬意を表す礼拝
雲上天下この世界
邪気を魔除けの弓の音で祓い清め、
雲の上の大いなる存在(神仏)に
心からの祈りと敬意を捧げ奉る、
強力な退魔・祈祷の呪文の意



