梅雨の上がり | 少女神ヤタガラスの娘
雨上がりの午後は
空気中に砂塵が舞うことなく

ゴーグルがなくても目を開けていられる
空気は澄んでいる

だがアスファルトに沁み込んだ水蒸気が
空へ還ろうと
ブーツの底から
エンジンの熱気といっしょに
跨がったカーゴパンツへのぼり
開いたシャツの裾へ水分を乗せ湿らせながら
ヘルメットのあごの隙間へも上がって
たまんないほど暑い

紫陽花も終いの梅雨だが

確かに夏だなぁ、こりゃ
こんな長いオモチャをくわえ
階段を引きずり上がって来て、
2階の
にゃんこドアをくぐり

持って来てドヤ顔をする式神

すごいでしょ
褒めて

えらいねー
すごいねー
よしよしよし



