仮面 夫婦
の続きです。




襖を開けたものの、
何がわたしの口から飛び出るのか、
自分でも分からなかった。


ただ、想いに突き動かされた。





「さっきから、ずっと舌打ちと、「クソ」って聞こえてきて、どうしたの?
それだけ聞いてると、怖い」




わたしに気づき旦那さんは、パッと表現を穏やかに切り替えて
「あっ、ごめん。気にしないで寝てて」
そう笑った。








散々舌打ちとクソって聞かされて、
気にしないで眠れるかい!






旦那さんは、そそくさとタバコを吸いに消えた。






でも、今日は気持ちを伝えることから、逃げない。

どんな反応が帰ってくるかわからなくて、怖くても。

今、伝えなければならない












タバコから戻って来て、
まだわたしが起きていたから旦那さんは驚いていたけど、
「寝よっか」と言って、
1人布団に潜り込んだ。






 そして、
「こんな旦那でごめんね」
と言った。


「酒癖悪いのも分かってるから、お酒をやめないとと思ってる」と。





「酒癖が悪いとか思ってるわけじゃない、お酒を辞めて欲しいわけじゃない。
そこじゃない。」



そうじゃなくて、と思ったら



また

「こんな旦那でごめん」

と言った。




「何が?何に?」


「全部」







その瞬間、涙が溢れて止まらなくなった。


違う。
違うんだ。

あなたが全部悪いのだと、責めたいわけじゃないんだ。





わたしが泣き出したから、
今度は旦那さんが
「どうした?
思ってること、言って」
優しくそう言った






涙が出て、
すぐには言葉にならない





涙混じりに、想いを言葉にする


「きょ、、
きょうも、ずっと、、、、
ど、どうしようか、か、、、考えてて、
ぜんぜん、ふ、ふたりきりにもなって、ないし、、、

二人きりがいいのかな、とか、
どうしたらいいのかな、って、
ずっと、かっ、、考えてて、、、

子ども達も、お誕生日とか、、
わ、分かってきたから、、
すごく、今日を楽しみにしてて、

か、、勝手に、、わたしが子ども達も休ませちゃったけど、、、、っ」





「うん。嬉しかったよ」




「でも、、朝から、すぐ怒って、
ていうか、、最近、ずっと子ども達に怒ってる から、
もっと、その子を見て欲しいと思うし、

わ、、わたしに怒ってるのかな?って思っちゃうんだよ」



「そんなことないよ。ゆかに怒ってない。
でも、いつも怒ってるよね。
楽しくないよね。
俺が、楽しくさせてないよね、ごめんね。
そして、子ども達にも、怒ってないよ。

それから、ゆかのことは大好きだよ、本当だよ。」


「好きでいてくれてるのは、分かってる。
だから、そこに応えられてなくて、ごめんって気持ちがね、自分の中にある」







泣きながら、溢れる言葉を途切れながらも紡いだ。





「俺は、もともと、子ども達が生まれる前から、
子ども達にも嫌われてもいいと思ってた。
案の定、嫌われてるしね。
いい大人になって欲しいんだよ。

だから、保育園休んだら、いろんなことがついて行けなくなると思うと休ませたくないし、
先生にも申し訳ないんだよ」



「わかってる。
いい大人になって欲しいと思ってる気持ちからの行動だって、わかってる。
だけど、、、
それが苦しい。
わたしには苦しい。

わたしも、最近保育園に行きたくないって言われて、全部を休ませてるわけじゃないよ。

でも、
で、、、でも、、、
か、、、ぜんぶを叶えられなくても、、、
じ、、自分が思ったこと、、、ここでは出してもいいんだ、って、

お、、思っていいんだ、
感じていいんだ、、って
その安心感が、土台になって、
大人になる前に、、、い、今を大切に、したいから、、、


わ、、たしは、言えなかったから、
思ってること、言えなかったから、、、
「行きたくない」って言えるって、
すごいことだと、思うから

頭ごなしに否定したく、ないから」






言葉にして、
感じたことは




いい大人になって欲しい、の奥は



幸せでいて欲しい
子ども自身と、
子ども達の身近な人と
大切な人と

幸せでいて欲しい
笑っていて欲しい

何者にもならなくても
あなたのままでいい


それだけじゃないかな?




本質を見ようと思ったら
本当の願いを見れる
本当の願いに辿り着ける




幸せでいて欲しい
笑っていて欲しい

願いの先は、一緒でしょう?


それって、もう、今から出来るでしょう?

それを積み重ねて、
大人になっていったらいい


でも、それすらも
それぞれが選べばいい







それから、いろいろ話したけれど




あぁ、
“仮面夫婦”すら形だ
“離婚”すら形だ


仮面
夫婦


なんにも載せなければ、
ただの夫婦だ




周りと比べて
これは仮面?ってするんじゃなくて



ただ見ればいい
今を
今ある事実を
その奥の想いを






周りに、こうなんです
ああなんです、って
言わなくたっていい


自分の中で感じていればいい







表面にある、○○したいは
なんで?って


幸せでいたいからでしょう?
笑っていたいからでしょう?
大切にしたいからでしょう?
わたしで在りたいからでしょう?



だったら、
今すぐそう在ればいい。



どうあっても
幸せで在る
わたしで在る

在り方を叶え続ければいい




仮面に翻弄されるのではなく
形じゃなくて
いつだって本質を見ればいい



それが、
仮面夫婦と誕生日に感じたことから改めて決めた
わたしの在り方