Unum scio quod nihil scio「ただ一人知る、人は何も知らざるを」 | 本を片手に、どこまでも。

Unum scio quod nihil scio「ただ一人知る、人は何も知らざるを」

■図書館■
アンドレ・マソン、ポール・サルヴァン著
小林宏(こばやし・ひろし)訳

白水社
1961年

図書館


1961年に白水社「文庫クセジュ」から出版された本。

訳者の小林宏さんが「訳者まえがき」で述べられている

「私たち日本の図書館員たちは、図書館というものを長い目で見ることを知らない、ということである。

百年、二百年の単位ではなく、十年、否せいぜい二、三年の単位でしか物ごとをとらえようとしないので、本質からずれて、とかく末梢ていな現象だけを追い回しがちである」


というのは、核心を着いた問題提起だと感じています。



今日の講演で使った図書館の仕事が本質的に持っているとされる「未来への確信」という言葉もこの本から引用しました。

今日のお仕事はこちら。

 クリック大紀町文化フォーラム「地元のテーマで話し合う」



最初は歴史や思想についてかなりのページを割いています。なぜ図書館はこの世に生まれたのか知るのは大切だと思った。


また1600年代の図書館長や司書は、哲学者だったり歴史家だったり数学者だったりしたのですね。

一般に門戸を広げる図書館であっても、特徴を出してもよいと思うのです。

こんな時だからこそ、「出すぎる杭」があってもよいかと。


だって

Unum scio quod nihil scio「ただ一人知る、人は何も知らざるを」

ですから 


ちなみにこの「クセジュ」は、フランス語で「わたしは何を知っているか?(=何も知らないではないか)」と自分に問いかける言葉だそうです。

  クリック 白水社 文庫クセジュ