夜、外にいると

遠くから虫の声が
聞こえてきます


夏の終わりは
なぜだかいつも
物哀しいような気がしますね


秋をうたった有名な詩は
たくさんあると思いますが


私が、親しく思いだすのは
20代に出会った
熊本の詩人・太田黒忠雄さんの詩
(高木護「太田黒忠雄と秋」、雑誌『公評』所収参照)


まだ、"純情"ということばが
実感として
人々にあった時代を
感じさせてくれます


かのひとが
わたしの座敷(へや)に訪れた日から
山につくつくぼうしが啼いた

かのひとは幾年(いくつ)?
そしてわたしは?

今日かのひとの前で
わたしのもちものが
むかしのやうでなくなった

ああ
みな 純情(こころ)の過去(おもいで)にかくれたまま

かのひとが去って
濃緑(こみどり)の茂みに
夏晩(おそ)い山蘭の花を見出す
      ー 晩夏小篇


山蘭は、"やま・あららぎ"
コブシ(辛夷)の花の古名


「今日かのひとの前で
わたしのもちものが
むかしのやうでなくなった」


恋を知ると、それ以前の
景色は変わってしまう

そうした思いは
どなたにも思い当たることと
思います


若き恋のすがたを
素描しているかのような詩






もう一篇(部分)

ひろい野を
うすら日の下を
ひとり少女子の遠くを行くを
われもひとり とほく眺めて秋の野にゐる
               ー 秋の日の野にて


すきとおっていくような
秋の野辺のひととき

かすかな息づかいのなかに
あった、
わたしの「かの日」にも
誘われていくようです


太田黒忠雄さんは
明治35年、熊本県鹿本郡生まれ
資産家の家に育ちました
赤松月船編集の「朝」「氾濫」同人


昭和2年、早稲田大学文学部卒業
東京を去り、就職、結婚
28歳ころに、詩作を断念
(略歴同上・資料より)


歌人としては
北原白秋の「多摩」入会
宮柊二編集の「コスモス」発起人に名を連ねています
歌集に『賜谷(ようこく)集」あり




さて、秋は、鹿鳴(ろくめい)の
ことも思い出します


実際には、自然の鹿の鳴き声を
一度も
聞いたことがないのです


琉球の古典歌に
「秋之踊」という、大和的な
秋の風情をうたう七五調の
口説(くどぅち)があります


その歌詞のなかに

"そめる時雨に
 ぬれて牡鹿の
   なくもさびしき"
とあり

長い間、何も考えずに
歌ってきたのですが


鹿のことを以前、ブログに
書いてから、鹿の鳴き声を
意識するようになりました




鹿鳴は、万葉集には、68首ほど
詠まれているようですし
新古今集にもあり
松尾芭蕉も詠んでいます



琉球の歌の歌詞は
古今の歌からイメージを
とって作られたものかも
しれません


明治時代の「鹿鳴館」は


中国最古の詩集「詩経」
のなかにある「小雅・鹿鳴」の
故事に由来して
命名されたようですね


ネット資料によれば

この詩は
紀元前11世紀、周王朝時代

「王が家臣や賓客を招いて催した宴会の席でうたわれた」とあります

鹿は、この詩のなかで
"祖霊の使者"として登場しています


つい最近も、鹿の鳴き声を
検索して聞いてみましたよ

いろんな鳴き声が
ありました

仔犬に近い声
警戒の甲高い声
発情期の声

深山にこだましたら
もの哀しいでしょうね



鹿と言えば
昨年、初めてのコロナ禍で

奈良公園の鹿さんたちは
例年より多く往来に出て

植栽の草をたくさん
食(は)んでいましたね 

暑かった夏

"涼をとる"鹿さんたちの
この画像は、忘れ難いです

(毎日新聞のネット画像より)



また、以前ブログに書いた
東京の荒川で
捉えられてしまった野生の鹿・
ケープ君



引き取っていただいた
市原ぞうの国で
元気に暮らしているようで
安心しました

なかなか、人間に懐かなかった
ようです

成長して、大人顔になっています

今年2月頃のケープ君
(ゾウの国ツイッターより借用)



5月ころのケープ君


今日のメインは
ここまでとします






皆さま、こんにちは。


お陰さまで
マリン(マーリン・愛猫)は、
我が家での

はじめての夏を
乗り越えてくれました。


我が家に来て
まだわずか4カ月余というのが
信じられないくらいの
存在感。


マーリンもマーリンなりに
たくさん学んだのでしょうね。


溢れるように元気な日が
たまにあって、

そんな日は
家のなかを爆走し、ついには

一気に2階の階段を駆けのぼり
高い仕切り塀に
飛び乗ります。



初めて、登りに挑戦したのは、
5月頃でした。

そのときは、登りきれなくて
階段に落下。

2階には入れないでおこう、と
思っていた頃です。

でもマーリンは
どうしても2階に行って
みたかったのでした。


かわいそうになって
それからすぐに、2階も
出入り自由にしましたが、


引き戸が空いていても
ここに飛び乗るように
なりました。



先日は
トイレの窓に初めて乗りました。

ここも、ずっと前から
登りたいようでした。 笑



前回のブログに書いた
木の伐採のときのアクシデントは

アシナガバチに手を
刺されたのです。

詳しい話はまたの機会に。


庭の花は、甘い香りの花が咲く  
ショウロウ・クサギ(鐘楼臭木)。

シソ科の落葉小木。
野山に自生する木です。

繁殖力旺盛。直毛根なので
増えると大変。引き抜くときに
大変な力が要ります。


6月頃から開花して
10月後半まで
順繰りに咲きます。

花が終わると
美しいガクが現れ
"山の宝石"と形容される
ターコイズブルーの実がつきます。

染料にもなるようです。

私のスマホでは
ターコイズブルーがなかなか
表現できません

ブロ友さんに
クサギ花を載せる約束をして
いましたので、アップしてみました。


ご訪問に感謝しています。
お訪ねが遅くなりましても、ご了承下さいませ。

笑顔で過ごせますように!