かなしきかな ....

貧乏 の文字に
反応してしまう性質です  笑


さらにいえば


家や部屋の話にも 
ことさらに
熱の入る性質です



たまに テレビで見る
「紙兎ロペ」


背景の画が面白くて
見惚れます


(テレビ画像を借用です)


昭和な....  庶民のお部屋の
感じですね   笑


昭和30年代
山の中にあった
私の生家には
家具らしいものは
何にもなかったので


引っ越して
母が茶箪笥を買ったときは
嬉しかったな  泣笑




さて

眠れぬ夜に読む本

文豪・森鷗外を父に持つ
森茉莉さんの作品
「贅沢貧乏」






随所に


吹き出してしまう表現が
あったり


知識が足りなくて 
検索しながら
読む場面もありますが...



独特の感性に
共感するところが多いです




今日はその中から

主人公が住まう部屋を
ほんの少しだけ
のぞいてみたいと思います
( カギカッコは、引用です)


その部屋は

今風にいえば

"こんまり"さんの基準である


ときめく! 
ものだけをおいた部屋

「空壜の一つ、鉛筆一本、石鹸一つの色でも、絶対こうでなくてはならぬという鉄則」で選ばれており


胸キュン の


"精神貴族の部屋" ?
なのです



しかし
どうみても、カビくさい
部屋のようにも感じます 笑


主人公は...  中老年の作家
牟礼・魔利
(ムレ・マリア)



ひとり暮らし

ジュリエットという黒猫も
同居しています



彼女は
「"赤"の字がつく程度に貧乏」ですが

「貧乏臭さ」を心から嫌っているのです


たぶん
生い立ちと特異な性質の
せいで 


「贅沢と豪華との持つ色彩が何より好き」 

なので

「貧寒なアパルトマンの六畳の部屋の中から、貧乏臭さというものを根こそぎ追放」し


「豪華な雰囲気を取り入れることに熱中」して暮らしています


ただし
その基準は人並み? では
なく


「魔利の目だけに映る幻の豪華」なのです  笑


とくに色彩について
こだわりは深く



魔利は
「自分の心のすぐそばにあるような気のする一連の色を  愛している」のです


"心のすぐそばにある...色"


あちこちに
こうした表現があります


部屋の
アネモオヌ(アネモネ) の
色は

魔利を
「古い時代の西欧の家に誘」い

椅子の背後にある
「ヴェニスの町の運河と橋を織り出した壁掛け」は

魔利の目には


「巴里の豪華な部屋にあるゴブラン織に映って」いて

反対側の壁の
「ボッチチェリの"春"(プリマヴェラ) の部分画...なぞと呼応」して

魔利の部屋に
「伊太利の色を漂わせている」のです


これほどまで  では
ないにしろ


私たちの
家や部屋の好みは


何かしら
それぞれのかつて見た
映像や夢や憧れが


投影され

孕(はら) まれているのだと
思います


モノから
沸き立つ風景


あらためて
そんなことにも
気づかされます


さて、魔利の部屋


そうしたモノへの
細部のこだわりに
比して....


「天井から煤(すす)が
下がって」いるのも


畳が
「番茶で染めたような色」をしているのも 

彼女の
豪華の基準とは無関係で

窓には
「8年と10カ月の埃」が
ついているのです  笑笑

...........


色合いが
連れて行ってくれる
幻想は

たとえば

プルーストの『失われた時を求めて』の 
マドレーヌの味覚に
誘われてゆくのに似て

細やかで

ともすれば 忘れがちな
領域に
連れだしてくれます




日常を ひとり
そっと 過ごせば

旅のような時間があって


寂しがりやさんは
どうか
知らないけれど


深いふかい至福の
時があるのです


そんなとき
魔利の部屋は

夢のように 輝いて見えます


※まだまだ読み込み不足ですが、計り知れない森茉莉の筆の魅力については、またいずれ書きたいと思っています






さいごに
5月の庭の様子
蝶が花をたずねる   "訪花"


今日の冒頭の花は
ブーゲンビレアです
原産地は、中南米の熱帯雨林


(名前不明、ピートさんのブログにあった気がしますが、探せないです)


(名前不明)

(かんざしに似たサクララン   原産地不明 )

(ツルバギア・ビオラケア  原産は南アフリカの東ケープ、トランスバール地方らしいです)


(ランの一種?)

(シンビジウム  25年以上、咲いてくれています)

   
 
( キキョウラン  原産地不明)

(アンスリウム  原産地は熱帯アメリカ)

(柳葉ルイラ草   原産地はメキシコ)

(今年、庭に出没。生まれて初めてみる花? 何という名前でしょう?
古代的な姿に、ドッキリしました)

(八重のハイビスカス  これは交配種だと思いますが、 原産地はハワイやマスカリン諸島!)


(テッポウユリ   原産地は南西諸島及び九州南部)

(ハナキリン  原産地はマダガスカル)


さいごあたりの文章が
なぜだか
不思議なトーンに
なっちゃったので

庭の花で
締めてみました 笑

花の原産地を知ると
流れ流れてきた
悠久の時を感じます



皆さま
今日の日が終わるまで
お気をつけて!