東京にいたころ



年上の 女ともだち
エムさんに
誘われて

出かけた 六本木



スサーナ
来日していて

その夜は

馴染みの店に
集まるので、と


はじめての 
六本木でした






エムさんは

アルゼンチンの歌手
グラシェラ・スサーナの
絶大なファンで


手紙を送ったり
していました



店の名は
カンデラリア


スサーナやご主人を
囲んでのひととき


エムさんの
横に座って

わたしは たぶん

はじめての雰囲気を
緊張しながらも
楽しんでいました


そのあと


数人で  連れ立って


深夜近く
とある店に...


そこには

  
夜会服を
身にまとう御婦人や
殿方
複数のカップルがいて



ダンスをしたり
おしゃべりをしたり




わたしは

カップルで
繰り出していた

ある中年の男性と
隣同士になって
話がはずんでいました


ふと

彼が言ったんです


いま
あなたといい関係に
なったとしても


わたしは
この人を
捨てられないんですよと

隣の御婦人のことを
振り返って


そのことば


何十年たった今でも
覚えています


おとなの階段を
のぼった日でした



魅惑の一夜


まだまだ 子どもじみた
わたしでした



スサーナが
日本で絶頂期の
ころだったでしょうか


1970年代


スサーナの膨らみの
ある歌声が
好きでした


アドロ
シバの女王
時計



いまでも 歌います








その前後


わたしは 
フォルクローレが
好きで


よく聞いていました


ケーナも
いまだ
吹けないけれど


リビングに
さげてあります


^_^


スサーナの姉の
クリスティーナと
ウーゴが歌う「花祭り」を


原語で覚えたりして
歌っていました







私が
この地に住んでから


エムさんが


一度だけ

訪ねてきて


疲れたから
ゆっくりしたいと


ひとり

海辺のホテルに
滞在して
帰りました


そのころのわたしは

若さに
浮かれていて



彼女の疲れに
寄り添うことが
できなかった


そして
思い出すのです


六本木の夜の
明け方

泊めていただいた
彼女の部屋の
窓が


ふさがれていたことを...


生い立ちが
複雑なことなども
含めて


いろんなことがあって


そんなことの
話相手になるには


わたしが
若すぎたのだと
思います



彼女からは


一着のジャンプスーツと
一冊の本を
いただきました


これ、あなたに
あげるわ、と



その本は


いまも
手元に あります



音信不通に 
なってから


もう長い時間が
たちました








追記

コンサートに
出かけた記憶は
ぼんやりとしています


ピンポイントで
記憶に残ったもの以外は


滲んで  
だんだん
かすんでいくのだと


あらためて思いました


そのうち


エムさんと
六本木の夜会の
あの
ことばだけが


ポツンと残るのかも
しれません


書くことで

記憶のたずなに

繋がることを願いながら....







皆さま
今日も お訪ね
有り難うございました

今日の午前中は
日焼けしそうなほどの
上天気でした


この夏
庭のハイビスカスは
カイガラムシと
台風の影響で

死にそうになりました

薬剤を使わず
病んだ葉を摘みとったり
枝をカットしたり...


いま
再生しています

一輪づつ

根元に近いほうから
花を咲かせて....


元気をもらえる
花なんです