消費税問題は開業医でも知らない人が多いかも | 耳鼻科医として、ときどき小児科医として

耳鼻科医として、ときどき小児科医として

以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

 

 

病院が経営的な危機になる理由をここで述べています。

いろいろとありますが、消費税問題を強調しておきます。

 

診察費などには消費税がかかりません。このため、患者からは消費税がとれないのです。しかし、仕入れるときには消費税を払わなければいけません。この消費税分がすべて病院の持ち出しになってしまうのです。

 

500円で仕入れる点滴があります。診療費では700円とれることになっていると、200円の利益です。ところが、消費税10%がのってくると、仕入れ値が550円になるのです。すると利益が150円になります。一本の点滴だけにかかることではなく、すべての費用に消費税がかかってきて、それは患者からもらえないのです。

 

消費税の開始は、1989年だそうです。それから30年以上たって、消費税は10%になっています。その30年の間、診療費はほとんどあがっていません。これそのものでも、10%減収になりかねません。

 

上記点滴の場合には、医療の治療に使うのは当たり前なのです。そうであれば、仕入れる段階から消費税抜きにするべきなのです。

 

薬剤だけではなく、病院を建て替えるときへの建築費や資材費にもすべて消費税がかかります。病院を新しくするのは、そこで治療をするためです。その建築にかかる費用もすべて、患者から消費税をとれないシステムになっているのです。

 

今、全国の病院の新築、改築計画がどんどん廃止になっています。順天堂大が埼玉に建築予定だった大病院計画を廃止しました。建築費が2倍以上に膨らみ、予想されている収入ではとても借金を返せないから、建築計画そのものを白紙にしたのです。

 

建築しても病院の借金を返せない。そのような理由で、廃院になる病院も増えています。住民のために、病院を残したいが、黒字にできる保証はまったくないから、病院そのものを廃院にしてしまうところが増えてきました。

 

北千住で言えば、内田病院が廃院になりました。収入が少ない患者には頼りにされている病院だったと思いますが、経営的にやっていけないので、廃院にしてしまったのだと思います。今や日本全国の病院が続々と廃院しています。厚労省は、病院のベッド数は半分ぐらいになってほしいと思っているのでしょう。ベッドが半分になれば、医療費が少なくてすみますから。入院できずに亡くなる人には、医療費はかからない。そう考えているわけです。