みずま音楽教室
※映画ネタ続きですみません!
あーまーりーにーも秀作でしたので
ご紹介させて下さい♪
“今年のアカデミー賞の数部門にノミネートされていた作品”という事以外は予備知識が全くないままでしたが、私の中で“何となく気になる作品”だった『グリーンブック』を、いつもの如く上映終了日が迫る中で観ました♪
期日が迫ると焦りだす私です(笑)
観賞後の率直な感想…
コレ、『ボラプ』超え
していたかも!!
と思うほど、とーーーーっても素晴らしい作品でした
映画『ボラプ』はアカデミー賞4冠を受賞しましたが、私を含めた世界中のQueenファンのひいき目があったとしても(笑)『グリーンブック』がアカデミーを総ナメしてもおかしくなかった…と思いました
作品は1960年代の実在のピアニストと運転手の実話を元にしたストーリーで、ざっくり言えば王道の“凸凹コンビのロードムービー”
知性と教養と品が漂う(事実超インテリ!!!)天才ジャズピアニストドン(マハーシャラ・アリ)のツアー運転手となった喧嘩っ早くてガサツ(ホントにリアルジャイアン笑)、でもどこか憎めない陽気なトニー(なんとあの『ロード・オブ・ザ・リング』のヴィゴ・モーテンセン!←全く気づかなかった!!!笑)の2人からなるお話
因みに私、このドン・シャーリーというピアニストの存在を今の今まで全く知らず、映画を観て初めて知りました
そしてタイトルの「グリーンブック」の存在も…
「グリーンブック」とは黒人の方が利用できる宿などが記されたガイドブックの事
ある意味それは黒人の方にとって己の身を守るガイドブックでもあるのです
このグリーンブックの根底にあるその当時の黒人差別(ロードムービーなだけに移動する度に…南部へ行けば行くほどその差別は強烈になっていく)の問題や、人種のるつぼであるアメリカの黒人差別だけでない民族差別の問題、その民族にしか分からない民族内での更なる壁の存在、そしてドンにとってのプライベートな部分や、なぜドンがそのルートでのツアーを決めたのか?(←ココが最大のポイント)…非常にデリケートなテーマをとても多く扱っています
実際胸の痛むシーンや考えさせられる辛いシーンがあるのですが…これ程重いテーマを扱っているのに、なぜかサラッとした風通しの良さを感じ、同時に心が温かくなる…なんとも言えない不思議な魅力に溢れた作品でした
このポスターを見た時の第1印象として、ポスターの全体をまとうカラーが実に美しいなぁと思っていたのですが、それと同時に「何か特別な意味合いがあるのかな?」と思っていましたら…後から(作品を観てから)その意味が分かりました!なるほど…!上手い!
ストーリーとしては本当に本当に王道モノなのですが、不思議とこの手の作品にありがちな“あぁ…あるあるだなぁ…”や、“まとめにきたな!”を感じさせないどころか、全く退屈しない!(笑)
そつがなく文句のつけようがない!
全てのバランスの良さが完璧なだけに、寧ろそこにケチをつけたくなっちゃうくらい(笑)
そしてストーリーの中で重要となる音楽は…
作品の中でのドンの演奏は実際の音源(当時のドンの演奏音源)を被せているのか?その点が私的には未確認ポイントという事を前置きにして…
劇中のドンの演奏を聴いた時、何となく“あれ?もしかしてドンはクラシック畑のピアニストなのかな?(つまり二刀流の方なのかな?)”と感じさせる演奏だったのですが…実はその事がドンのアイデンティティにも触れる部分であり、ストーリーの重要な鍵でもありますし、作品のラストの方で「これが自分!」と言わんばかりの(あれはもうドンの心の叫びの何モノでもない!)アノ名曲を弾く圧巻のシーンが…胸を打たれます!
作品としてはそこで終わってもおかしくないのに、これでもかー!!!まだまだやでー!!!と追い討ちをかける“興奮とあったかいんだからぁ〜♪”の畳み掛け(笑)
そして…もしかするとこの作品のココが1番の魅力なのでは?と私が思う部分は2人の会話!
上質な会話劇を楽しむという側面もありながら、(因みに今年のアカデミー賞脚本賞と作品賞を受賞!)ヴィゴとアリの演技が本当に素晴らしく、泣いて笑って笑ってホロッとさせられ、「あぁ…久々にあったかい作品を観たなぁ〜♪」と、心がポカポカ&とても幸せな気持ちになりました♪
フライドチキンを食べる&骨を捨てるシーンは、2人のキャラクターや育ってきた環境の違いがとても表れている名シーンの一つだと思うのですが、ドンが骨を捨てる演技(仕草)がもう…秀逸!!!
因みにドン役のマハーシャラは助演男優賞を受賞!
彼の演技・人物解釈はあっぱれ!というしかないほど本当に素晴らしいので、一見の価値あり!(常に口元を真一文字に結び、気品高く微笑むドンその表情は、ドンという人を表す大切なスパイスになっていると思います)
[追記・実は私、既に2回見てしまったのですが(笑)それぞれの回共に、上映中の劇場内では2人の名シーンに必ず笑いが起こり鼻をすする音も聞こえ、エンドロールが終わる頃には「はぁ…良かったねぇ〜♪」というお客さんの幸せなお声が聞こえてくるほど、本当に良い気分にさせてもらえる作品です]
劇中で流れる『ハッピートーク』がこの作品の温かさと2人の人としてのチャーミングさを象徴するかのように、観る人の耳と心にいつまでも残る良いエッセンスになっていた気がします♪
いっそ学校の教育教材にしても良いんじゃないかと思うほど、とてもとても良い作品でしたよ!
以上、鞍手のおすぎでした!
[オマケ話]
『ハッピートーク』はミュージカル作品『南太平洋』の中の曲(作詞作曲はミュージカル作品の名コンビ、リチャード・ロジャースとオスカー・ハマースタイン二世!)
確か昔ビールのcmでも使われていた記憶が…
ドンのトリオの演奏が余りにもファストテンポなので、最初聴いた時に「どこかで聴いた事がある曲なんだけど…この曲何だっけ?」と気づかず、エンドロールのクレジットで「あーーー!!!」と知って驚いたおバカさんはこの私です(笑)
エッジが効いたモノ、深海みたいな光の当たらないクールなモノ、かたやキラキラドッカーンとド派手なビッグバンドモノもひっくるめて私はジャズが好きなのですが、私はトリオスタイルのシンプルさと、このハッピートークのアレンジような“大人の可愛さやチャーミングさ”が表れている作品って物凄く好きです♪
