「鬼の橋」伊藤遊 | 神とともに


この世界には鬼がいる
優しそうな顔で人を騙す鬼が
普通の顔をして暮らしている
だけど心の中は
憎しみと恨みと妬みで満ちている
いつの間にか人の心を忘れ
何とか人を獲物にしようと
狙っている
私の中にも鬼はいる
人を裁くとき正義の顔をして
人を見下す鬼がいる
自分の都合で
人を切り捨てる鬼がいる
自己正当という仮面を被った鬼が
何故鬼は人をそんなに攻撃するのか
ある日私は聞いてみる
鬼は怒った顔をして
わからない、わかりたくもないという
鬼はただ淋しいだけなんだ
鬼はただ愛してほしいだけなんだ

