正倉院は奈良・平安時代も重要物品を納める(奈良県奈良市にある)東大寺の宝物殿です

 

756年、光明皇太后が夫である聖武太上天皇七七忌に際して、天皇遺愛の品約650点、及び60種の薬物を東大寺の廬舎那仏(大仏)に奉献したのが始まりです

 

その後宝物は増え、9000件もの宝物を1300年近く地上で守り伝えたのは「奇跡」ですね

 

正倉院

 

奈良で開催される正倉院展は一度行ってみたいですが

上野で開催されている「正倉院 THE SHOW」では蘭奢待の香りを再現していたり、

琵琶などの音を聴くことができたり、

美術・工芸品を「当時の姿」で再現しているので

別の意味でとても興味深い展示になっています

 

 

長い時間大切に仕舞われてきた本物も良いですが

それらを現代の技術を使って分析・解析し、

時代考証を交えながら当時の物を再現し甦らせることも夢と浪漫がありますねニコニコ

 

 

 

 正倉院 THE SHOW

 

正倉院には興味深い宝物がたくさんあります
 
まずは聖武天皇の31歳の時の書と光明皇后の慈悲深さが伝わる薬帳
このようなご夫婦だからこそ1300年もの間、宝物殿が守り抜かれているのではないかと感じます
レプリカですが、当時の紙や墨の色を再現していて
タイムスリップした気持ちになりました
 
 
 

 

再現模造された宝物

再現模造とは見た目を模しただけではなく

内側の構造や素材をエックス線やCT、電子顕微鏡で解析し

作られた当時と同じ材料を集め、匠が長い歳月を費やして再現したものです

 

どんなに丁寧に保管されていても変色や傷、欠損はさけられません

そこで宮内庁が「もう一つの本物」を作るプロジェクトに取り組んでいるのです

 

一部をご紹介します

 

コスモス紫地鳳形錦御軾(むらさきじおおとりがたにしきのおんしょく)

 

              

 

紫色の生地に金糸で刺繍を施された豪華な肘置きです

 

抱き枕くらいの長さがあり、当時の皇族が歌会や何かを鑑賞する時の姿勢を想像することができます

聖武天皇の御霊が気持ち良く休まれることを祈って捧げられたのではないでしょうか

 

 

コスモス螺鈿(らでん)の箱
 
 
漆塗りの木の箱に螺鈿や水晶を用いて花や鳥の模様を描いた物です
中にはベルトダウン(下の写真、左側)が入っていました
 
コスモスラピスラズリのベルトと魚型の箸置き
 
 
皮のベルトにラピスラズリが貼ってあるデザインのベルトは
現在のベルトと同じ形状の物です♪
 
色とりどりの魚型の箸置きはガラス製で可愛らしいデザインです🐟
 
コスモス螺鈿紫檀五絃琵琶(らでんしたんのごげんびわ)
 
 
ラクダに乗って琵琶を弾くペルシャ人が螺鈿で描かれています
 
あまりにも美しいので装飾品なのか楽器なのかの議論があったようですが
ちゃんと弾け、別のコーナーで音を聴くことができました音譜
 
コスモス紅牙撥鏤尺 (こうげばちるのしゃく)
 
 
赤く染められた象牙を彫った定規📏です
ギリシャ・ローマ神話に登場する天馬が描かれています
 
コスモス瑠璃杯 (るりはい)
 
 
映像で、銀製鍍金の台座を作る様子や
コバルトとガラスを合わせて瑠璃色にし、カップを形つくる様子を見せてくれます
 
丸い模様が付けられていく過程は感動的でした
 
コスモス銀薫爐(ぎんのくんろ)
 
 
衣服に香をたきしめるための道具です
 
周りの切り透かされた模様の美しさも素晴らしいのですが、
内部が三重構造になっていて火皿が常に水平になる仕組みになっていますびっくりマーク
 
コスモス金銀鈿荘唐大刀(きんぎんでんかざりのからたち)
 
 
漆で花、雲、走獣の文様を描いた上に、金粉を蒔き、さらに漆を塗ったり
金具はすべて銀台鍍金で、所々に色ガラスと水晶の玉を飾り、水晶玉の下には朱彩を施してあったり
把(柄)は鮫皮巻きだったりして様々な技術を結集したようなデザインです
 
刃は両刃です
 
コスモスシルクロードの終着点
 
正倉院はシルクロードの終着点ともいわれています
 
東ローマ帝国から陸路、海路を通って正倉院に運ばれて来ました
 
 
どこから何が来たかわかるとその地の歴史や文化もわかり面白いですね
 
終着点で大切に扱われて現代まで残っているのですから宝物も喜んでいることでしょう爆  笑
 
 
コスモス伎楽面 (ぎがくめん)
 
 
古代日本で演じられた仮面舞踊劇である伎楽に用いられたお面です
 
大仏開眼供養の時に大仏殿の前では聖武天皇が臨席する中
日本古来の舞踊のほか、中国や韓国、ベトナムの歌舞音曲が盧舎那大仏に奉納されたそうです
 
このお面を拝見すると、奈良文化が国際色豊かであったことが想像できますね
 
 
コスモス天平宝物筆 (てんぴょうほうもつふで)
 
 
752年の大仏開眼会で大仏に を描き入れるのに用いられたとされる大きな筆
 
開眼の際は藍染めの絹紐を巻き束ねた縹鏤(はなだのる)を長く伸ばし、筆に結び付けて多くの人々が手を添えたそうです
 
コスモス宝物の映像
 
展示されていない宝物や展示されている宝物を美しく大きなスクリーンで、
見せてくれるコーナーもありました
 
 
 

 

正倉院は勅封制度

 

正倉院の宝物が現在でも良好な状態で残っているのは勅封制度によって

みだりに開封することなく手厚く保護されてきたからだと言われています

 

勅封制度とは

 

天皇の許可で宝物庫の開閉を管理する制度のことです

 

 

正倉院の扉には「勅封」がかけられていて、年一回の「開封の儀」でしか

扉を開けることができません

 

「開封の儀」の様子や「勅封のかけ方」を映像で見ることができました

 

  
 
奈良時代に書かれた「宜しい」の文字(のレプリカ)
 
扉にかかっている白い紐が「勅封」です
 

 

蘭奢待

いよいよ蘭奢待の登場です

蘭奢待は天下一の名香とよばれる香木で

権力者に重宝されてきました

 

足利義政や織田信長、明治天皇などが切り取ったとされています

 

 

蘭奢待の目録名は黄熟香(おうじゅくこう)ですが

焚き物であるため縁起が悪い(南都焼討)ので、

東大寺という文字を込めて蘭奢待と称することになったそうです

 

蘭奢待という雅称には東・大・寺の名が隠されていますね

 

 

           

 

今でも僅かに芳香を放っているそうで、

香りが再現されました

 

再現された過程は

 

まずは蘭奢待をシートで覆って香りの成分を採取

 

以前に落ちていたカケラを使って加熱、成分を分析

 

成分分析に加えて調香師が研ぎ澄まされた人間の感覚を加えて再現が完成ですキョロキョロ

 

香りは「甘・辛・酸・苦・塩味」の五味をすべて含むと表現される複雑な香りですが

ウッディーな中にシナモンや杏仁を感じました

 




正倉院に納められている楽器の音

 

正倉院には螺鈿紫檀五絃琵琶など、楽器も納められています

 

昭和20〜30年代に演奏された楽曲を楽器ごとにヘッドホン🎧で聴くことができました

 

          

 

装飾品ではなく、ちゃんとした楽器であることが証明されました

 

 

現代の芸術家の手で創造される宝物

正倉院の宝物のデザインを使って現代の芸術家たちが陶芸やドレスなどを作りました

 

         

 

アップ陶芸家の亀江道子さんデザインのカップや盃

 

           

 

アップタレントでアーティストの篠原ともえさんデザインのドレス

 

などがあり、とても美しかったです

 

 

 蘭奢待の香りを求めて

 

蘭奢待の香りを嗅ぐ体験はできたのですが、

お土産に「蘭奢待 香りカード」を買いたい飛び出すハート

 

と、多くの来場者は思うものです

 

売店にあった「蘭奢待 香りカード」は何度か売り切れ、再販となりました

 

私が行った11/1はよく晴れた土曜日で、再販初日とあって展示会場に入るまでに

1時間40分待ちましたガーン

 

展示会場を出た後、約30分並び売店に入場笑い泣き

売店には絵葉書やファイルやアクセサリー、クッション、バッグなどが並んでいました

 

「蘭奢待 香りカード」は会計をする時に、転売防止のためか一人一点だけ買えることとなっています

 

お土産を選んだら、今度は会計です

買いたい物を手に持ったまま外に出て、またまた行列滝汗

 

小一時間待ってようやくお買い物が出来ましたルンルン

 

  

 

私はTシャツとクッキーとイヤリングと「蘭奢待 香りカード」を無事にゲット音譜

 

          

 

「蘭奢待 香りカード」は内側の袋を開けるとフレグランスカードが入っていました

2ヶ月ほど香りが持続するそうです音譜

 

よく並び、よく楽しんだ「正倉院 THE SHOW」

見に来ている人が殆ど日本人だったのも印象的でした

 

足腰は疲れたけれど、本当に行って良かったです照れ

 

 

最後までご覧いただきありがとうございました飛び出すハート