日本には八百屋の神がいらっしゃると言われています

天之御中主神(アメノミナカヌシ)以降、日本には多くの神々が出現します

 

宗教や信仰、文化が出会う時、崇敬対象となる「聖なる存在」は変容していきます

現存する神社は創建当初から、今と同じ神を祀っていたわけではないかもしれませんニコニコ

 

神道や日本の神々については、しばしば「自然の働きの中に神を見出した」と説明されます

 

しかし、大陸からもたらされた仏教をはじめとする様々な文化や宗教・思想が展開する中で、古典に見えたり、神社に祀られたりする神々が変容することもありました

 

神仏習合」「神仏分離」「本地垂迹説」などから「中世」に日本の神々を取り巻く環境は大きく変化しました

 

例えば

日本古来の神「天照大御神(アマテラス)」と仏教の「大日如来」を同体としてみて一緒に祀ったり

「いや、やっぱり違う」と離してみたり、、、

 

 

日本書紀などの神々や仏教の概念を用いた二次創作

神と仏との関係、人間と同じように苦悩する神々など、現在のイメージとは異なる姿を見つけることができます

 

 

例えてみれば大人気の漫画があるとして

 

海外からきた漫画や伝承を加えて、

よく出来た同人誌が出版されたり、

本家を凌ぐほどの人気を得ることがある

 

ようなことだと思いますウインク

 

このように日本の神々は古代から変わらなかったのではなく、

時代に応じて変化していく存在だったのです

 

 

現在、國學院大學博物館で開催されている「中世日本の神々ー物語・姿・秘説ー」展では

國學院大學が所蔵する資料から、

神々が様々な思想・信仰・宗教と関わり合いながら変貌していく様子を見せてくれます

 

 

中世日本の神々ー物語・姿・秘説ー

 

 

多くの古文書や掛け軸が展示されていますが

 

殆どの展示物は撮影禁止です

 

 物語

奈良時代に書かれた「日本書紀」に出て来る神々と

歴史上の人物(菅原道真や曽我兄弟などを結びつけたり、出会わせたりして鎌倉時代や江戸時代に物語が創作されました

 

戯曲や草子に描かれて人気を博したようです

 

 

チラシの裏面左上には

ヤマトタケルが相模国で火に囲まれたものの、

三種の神器の一つ草薙の剣(別名:アメノムラクモ)を使って

脱出した様子を表した絵が載っています

 

 姿
​​​

男神や女神の木像や

神仏習合の絵画が色鮮やかに描かれた掛け軸があります

 

一部、撮影OKでした

 

素戔嗚(スサノオ)」が「祇園牛頭天王」と同体とみなされて描かれた江戸時代の絵などあり、海外の神をも柔軟に受け入れていく様子を感じる事ができました

 

 

上の写真は江戸時代に描かれた「三神像」です

 

真ん中は「雨宝童子両部神道の神です

天照大御神が日向に下生した際の姿とされ、大日如来が化現した姿とされています

 

 

この2枚も江戸時代に描かれています

右側は「丹生高野四所明神像」

神仏を習合した、垂迹思想のもとに描かれています

 

 

左の絵は「弁才天十五童子像

 

弁財天に仕えるという十五人の童子です

印鑰・官帯・筆硯金財・稲籾・計升・飯櫃衣裳蚕養酒泉・愛敬・生命従者・牛馬・船車の称ですが

 

神仏習合によって神道にも取り込まれ、日本的に変容している様子が見られて興味深いです

 

 

 

 秘説

・伊勢神宮の外伝

・三種の神器の図(絵)

・江戸時代後期の国学者屋代(やしろ)弘賢(ひろかた)の旧蔵なので「屋代(やしろ)本」と呼ばれる「平家物語」

などなど展示されています

 

 

 御正体

鏡の面に童子や蓬莱や虚空菩薩を毛彫であらわした鏡像がいくつかあります

 

平安時代から鎌倉時代の物ですが綺麗に残っている物や、残欠が丁寧に展示され、

とても見やすく工夫されていましたピンク薔薇

 

 

見学を終えて

 

こうして見ると、日本人は柔軟かつ鷹揚に他の宗教や思想、時の権力者の意向などによって信仰を変えてきたことがわかります

 

日本最古の歴史書と言われる「古事記」は712年に編纂されたとされていますが、

私たちが読める「古事記」の写本のうち最古のものは

1371〜1372年に写された真福寺本です

つまり南北朝時代に写されたのです

 

日本古来の神々と思って祀ったり、信仰している神々も

私たちは既に様々に変容している姿を見ていると思って読んだ方がいいかもしれません

 

日本人は「良い神」「畏敬の念を感じる自然」ばかりでなく「悪いものや奇(アヤ)しいものでもその程度が他と比べてはなはだしければ「神」」とする懐の深い民族です

ですから身近に多くの神がいらっしゃると同時に「この神だけを深く深く信仰している」ことも少ないのかもしれません

 

だから例えば「天照大御神が大日如来と同一です」と言われても(多くの場合)受け入れることができる民族なのでしょう

一神教を信じる方々からは「ポリシーがない」ように見られることもあるでしょうけれど、日本はこのように発展してきました

 

現在、日本には多くの価値観や信仰、思想を持った人々が入って来ています

紆余曲折しながらも

「良いものは取り入れる」

という日本人的感性で多様に落ち着いていくのではないかと感じました

 

 

 

この企画展は入場無料です

会期や休館日はこちらからご確認ください


おにぎりアクション

おにぎりアクションに参加しています

 

國學院大學近くの「金王八幡宮」様のベンチでいただきました

 

 

たくさんの子供たちに給食が届きますようにラブラブ

 

最後までご覧いただきありがとうございましたニコニコ