ふと気がつけば

すでに2010年初夏。


この冬のロンドン旅行 はおろか

去年の夏に出かけた

イングランド中央部の話 の続きも

まったくブログに

書いていない私というのは

何なのでしょうか。


約1年前に

ビドフォード・アポン・エイヴォン

(Bidford-upon-Avon)の

パブで撮った犬の写真を眺めつつ

己の計画性のなさに

ため息をつく今日この頃です。


スコットランドひきこもり日記-決して美犬ではない、だがそこがいい


ちなみにこの犬は

パブのオーナーの犬なんですけど、

屋外席で食事を頼むお客がいると

その足元に座り込み

歯を剥きだしにして

おこぼれを要求するという

・・・サービスとしてそれは適切なのか。


もちろん他人の飼犬に

無責任に餌を与えるような真似は

私もしたくなかったので、

犬の鼻先を眺めつつ

これ見よがしに

ハンバーガーを食べていましたら、

台所で働いていたシェフが

いくら何でもあれは可哀想と思ったのか

キッチンのドア越しに犬を呼び、

スープの出汁をとるのに使っていたらしい

大きな牛の骨を与えていました。


よかったよかった。


さて、こういう犬を見ると

私がどうしても思い出してしまうのが

わが実家に昔いたという犬の話です。


私が生まれる前のこと、

一頭のアメリカン・コッカー・スパニエルが

わが家で飼われていたらしい。


またそれはお洒落な犬を、と

思わず突っ込みたい気分になりますが、

なんでも知人にブリーダーがいたとかで

ひょいひょい貰われて来た子らしいです。


当時まだ未婚のわが叔母たちが

愛情込めて、朝晩世話を焼いていたそうな。


しかしこの犬、

自分に愛を注いでくれる叔母たちのことは

徹頭徹尾に見下しやがったとのことで

「苦しゅうない、餌をもて」

みたいな態度を堅持し続けたとの話。

叔母が呼んでも

聞こえないフリをした、までの噂あり。


なんという駄犬・・・!


そしてそんな駄目犬が

唯一敬意を払った対象が

わが祖父だったそうなのです。


祖父が庭に出ようものなら

普段の怠惰な立ち居振る舞いからは

信じられないほどの速度で

祖父の右斜め後方の位置を確保。

一言でもいいから

お褒めの言葉をいただこうと

いわゆる『チンチン』のポーズ

ずっと取り続けていたらしい。


ところが残念なことに

わが祖父は今ひとつ

犬に興味を持たない人間で

(『畜生は好かん』発言の過去アリ)、

健気に全身を震わせながら

チンチンのポーズを決める犬のことは

一顧だにせず完全無視


犬はそれでも、

もしかしたら何かの拍子に、いつか

気づいてもらえるかもしれないじゃん!と

庭を歩く祖父の斜め後ろを

ずりずりとチンチンのポーズのまま

付き従った、という・・・


結局その犬は

祖父に頭を撫でてもらったことは

一度もなかったとの話です。


で、まあここからは

話半分に聞いていただきたいのですが、

この犬の存在を知ったときに

私はふと思ったのです、

私の前世ってもしかすると

その犬なんじゃないのか、と。


いえね!


高校時代とか女子生徒が集まると

『アタシ、前世は

ゼッタイ男だったと思うの!』とか

『この間霊感があるっていう人に

アナタの前世は

中世のお姫様だって言われた!』とか

『彼と私は運命の二人なの!

前世で将来を誓った仲なの!』とか

そういう夢見がちな会話

交わされがちなものでしょ?


そういうときに私は思ったのです、

もしも前世というものが存在するなら、

そして来世というものが

ある程度選択可能なものだとするなら、

私のこの人生を選び取って

一番喜ぶ人間というか生き物

たぶん間違いなくあの犬なのでは・・・!


この世で一番敬愛するご主人様に

一度も優しい言葉をかけてもらえぬまま

息を引き取った哀れな犬は、

あっちの世界の

『来世斡旋所』みたいなところで

きっと必死に交渉したと思うんですよ。


「他の条件は何でもいいですから、

とりあえずあのご主人様に

微笑みかけてもらえたり

優しく頭を撫でてもらえたりする

そんな来世をお願いします!

もうね、顔とか頭とか性格とか

どれだけ不出来でもいいですから!」


そんな犬の純情にほだされて

斡旋所の係員もつい

「・・・ならね、そのご主人様とやらの

初孫のポジションなら

現在交渉可能だけど・・・

どうする、狙ってみる?」


「おお、初孫!それは是非!」

「でも言っておくけど

他の条件は結構きついよー。

顔とか頭とか体型とか

性格とか異性人気とか・・・」

「大丈夫です、気にしません!」


そこはもう少し気にして欲しかった!


・・・みたいな展開で

生まれてきたのが

この自分なのではないか、と。


まあこんなこと

本気で信じてはいませんから

安心してください。


ただ私の祖父への愛というものは

けっこう犬的なそれだなあ、と

最近時々思うのです。



犬的な愛の詳細はまた明日


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