我が家の電話番号は
ちょっと覚えやすい数字の並びをしているせいか、
似たような番号を色々な会社が使用しているらしく、
よく慌てんぼさんどもから
間違い電話がかかってきます。
そうした電話にも流行がございまして。
一時期は
連日かかってきていたのですが、
どうやら『ドレイン・ドクター』は
その後事業をたたんだ模様で、
近頃はその名前を
受話器越しに聞くことはなくなりました。
そのかわり、ここ数ヵ月は
『タックス・オフィス(注:仮名)』
あての電話が多いです。
『タックス・オフィス』社の業務が
どのようなものであるかは
私もよくは知らないんですが、
たぶん税理士事務所の
ようなものだと思うんですよね。
「もしもし、税金のことで相談があるんだけど!」
という切実な声のお電話を
この頃の私は毎日のように受けております。
「えーと、番号をお間違えのようですよ」
「え・・・そちら
『タックス・オフィス』じゃないんですか?」
「違います」
「なんてこった、申し訳ありません!」
金融危機の影響でしょうか、
節税に励みたいと願う方は
世間に割と多くいらっしゃる様子です。
そんな中、先日かかってきた電話。
興奮した女性の声で
「もしもし、あのですね、
わたくし事業を二つ抱えておりましてね、
それが今週いきなり経費の使途が
不明だと指摘を受けましてね、
もちろん帳簿はしっかりしているんですよ!
でもほら、同時に二つの事業を切り回していたら
私の交通費とかそういうものは
どちらの事業に属するかとかは
曖昧になって当然じゃないですか、
それをお役所のほうはですね・・・!」
立て板に水とはまさにあのこと。
なんとか無理に口を挟みまして
「あの、もしもし奥様
・・・お電話をおかけになる先を
お間違えのようですが・・・」
「あらっ!
どうしてそんなことが言えるのかしら!」
「あの、たぶんそちらさまは
『タックス・オフィス』にお電話を
おかけになっているのだと思いますが・・・」
「うん、だからね、これから!
これから税金の話になりますから!
それでですね、税理士の方には
事業立ち上げの際にお世話になったんですよ、
で、そのときにですね・・・」
「いやいやですから奥様!
こちらは『タックス・オフィス』じゃないんです!」
「ちょっと貴方、
ちゃんと私に最後まで喋らせて頂戴!
そうしたらどうして私が貴方に電話したか
わかっていただけると思いますから!
つまりですね・・・って何ですって?
貴方、『タックス・オフィス』じゃないのっ?」
やっとご理解いただけましたか!
「そうなんです、違うんです、
『タックス・オフィス』じゃないんです!」
「・・・じゃあどうして私が
『タックス・オフィス』に電話をかけたと
貴方はご存知なのかしらっ?
私はそちらの名前を確認していませんよねっ?」
まあ鋭い!
・・・この人、頭の回転は早いんだなあ・・・
詰めがちょっと甘い予感はするが・・・
「それはですね、
『タックス・オフィス』あての間違い電話が
わが家に連日かかってくるからですよ」
「まっ、そうなの!・・・それはごめんなさい!」
「いえいえ構いませんよ、では・・・」
「あ、でもちょっと待って!
・・・じゃあ私はどこに
税金の相談を持ちかければいいのっ・・・?」
奥様、どうしてそこで突然
そんなにしおらしい声をお出しになるんですかっ!
「たぶんですね・・・
『タックス・オフィス』の電話番号を
電話帳で再確認したらいいんじゃないでしょうか」
「あらそうね、どうもありがとう」
奥様の節税がその後成功したことを祈ります。
無職ひきこもりの私としては
節税よりも先に
早く納税者になりたい、というのが
本音だったりします
の1クリックを
↓