●かわいいゴキブリ
こんにちは、岩崎佳子です。
先日、かわいいゴキブリを見ました。
小さいサイズ、とかでなく、ゆるキャラ、とかでもなく、あのゴキブリなのですが。
見たら、思わず食い入ってしまうかわいさです。

しみじみと。

そして嬉しそうに、このセリフ。

(画像)
10月3日に放映された「月曜から夜ふかし」。
ご覧になった方もいらっしゃるかと思いますが、ゴキブリが出没しない北海道での、人々の反応です。
驚きでした。
私たちのような「汚い、きもい、怖い」というイメージを、まったく持ってないのが伝わりますよね。
(一般的なゴキブリのイメージを正確に記述するため、「ゴキブリ、イメージ」で検索してみました。
)
前回のブログで、100年以上前の哲学者たちについて、ご紹介しました。
読んでない方は、世界の見方が変わりますので、ぜひ読んでくださいね。
この世界に「悩み」などない
そして、同じく100年以上前に、この「かわいいゴキブリ」問題を検証した哲学者がいました。

写真の紳士は、スイス生まれの天才言語学者、ソシュールです。
彼は、言いました。
「【きもいゴキブリ】という言葉がなかったら、どのような事実があろうと、それはない。」
まさに、「きもいゴキブリ」という言葉を知らない、先ほどの北海道の人たちのことを指してますよね。
ま、彼が言った言葉を正確に訳すと、こうですが。
「言葉がなかったら、どのような事実があろうと、それはない。」
ここで、「いるじゃん!きもいゴキブリ!」と思うかも知れません。
でもソシュールは、自分だけの屁理屈をこね回してこんなことを言ったのではありませんよ。
ひとりの人間の一生で、到底完結出来るとは思えないような研究に踏み込み、それまでの常識の逆転を証明してみせたのです。
それまでの常識では、「きもいゴキブリ」という実体が存在していて、そのゴキブリを知っている人と、知らない人がいる、という分類ができますが。
ソシュールは、断じたのです。
「言葉がなかったら、どのような事実があろうと、それはない。」
言葉は、考えるための道具ではありません。
あなたの言葉そのものが、あなたの思考をすでに固定しているのです。
それゆえに、あなたが持っている言葉以外の世界は、あなたには見えないようになっています。
「きもいゴキブリ」という言葉を知らなかったら、ゴキブリを見た時に起こる、恐怖や不快感のストレスは、ありません。
北海道の人たちは、まさにそうでしたね。
私たちは、ゴキブリのあの「きもい」姿が、私たちに恐怖と嫌悪感を与えるんだと、錯覚しています。
しかし、私たちが「きもい」と感じるのは、「きもいゴキブリ」という言葉のためです。
そして、北海道の人たちがあの姿を見ても「きもい」と感じないのは、彼らが「きもいゴキブリ」という言葉を持っていないからなのです。
これを書きながら思い出したのですが、私は小学生の頃、ゴキブリを虫かごに入れて飼ってたことがありました。
エサをあげたりしてましたが、母親が悲鳴をあげたので、飼ったのは一瞬でしたが。
「お母さんは、生き物を大切にしなさいって言ってたクセに!」と、しぶしぶ逃しました。
当時の私も、「きもいゴキブリ」という言葉を知らなかったわけです。
(今は、ムリです。
)
「先端恐怖症」とか、「高所恐怖症」とか、「ない」ものにおびえるストレスは、この原理にもとづいて、カウンセリングで解消されます。
あらゆる恐怖症は、ストレスによる身体症状を引き起こしたり、人生のパフォーマンスを下げたりして、無駄な足踏みになっているのです。
哲学のお話、
まだまだつづきます。
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