スズキの生ハム作り三日間 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

背骨を切って血抜き 氷ジメしたスズキ

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風乾で表面を乾かす
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桜のチップで一昼夜スモーク
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真空パック
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仕上がりは上々 ねっとりして旨い!

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活きたスズキを60キロ仕入れて冷燻製を作った。平たく言えば生ハムだ。魚の生ハムはスモークサーモンが有名だが、サーモンでなくとも日本には旨い白身魚がたくさんある。この商品は8年前に野人が開発して県のブランドチャレンジャーで優秀賞をとり、賞金200万をゲットした。つまりタダでいただいた。応募数三十数社の中から選ばれた。その賞金で250万の窒素ガス瞬間凍結機を購入した。解凍しても細胞が破れないからドリップも出ない。そのまま刺身で食べられるほど鮮度が保てる。さばけないほどの大量のスズキに使うが冷凍メカニズムの話はまた次回に。

今回は3キロ平均のスズキが20本、フレッシュなので一気に作業を進めた。

一本が80cmもあるスズキのうろこを取るのは大変だ。それだけで1時間以上かかり、握力もなくなる。三枚におろしてヒレにするが、頭とカマと骨も捨てずに冷凍保存する。焼いても旨いが最高のスープが出るからだ。ヒレにたっぷりと「ベタ塩」をして数時間ほどおくと余分な水分が抜ける。それを水洗いしてからワインベースの特別なソミュール溶液に一昼夜浸け込む、塩の時間も溶液に浸ける時間も、時期や魚の厚みや脂ののりで微妙に異なる。翌日はほぼ一日風に当て、表面が乾くまで陰干しにする。夕方から一昼夜桜のチップでスモーク、しばらく冷まして味を引き締める。それから真空パックして完成だ。鮮度が悪いと最後まで耐えられず不味いものになってしまう。外気温度が高かったり、湿度が高いと失敗する。そうやって味も塩分濃度も含めて何年も試行錯誤しながら完成させた苦心の逸品なのだ。早ければ二日、時間が合わなければ三日かかる。スモークサーモンのように脂っこくもなくクセもない。いつでも生のスズキが食べられる。オードブルだけでなく、野菜に乗せて「フィッシュサラダ」にすれば便利で美味しい健康食品になる。