デパケンRで髪の毛が抜ける副作用
かなり前であるが、読者の方のブログで髪の毛が抜けるので困っているというエントリがあり、それはひょっとしたら、デパケンRの副作用かもしれないとコメントした事があった。(参考1、参考2、参考3)
デパケンRは稀ではあるが「髪の毛が抜ける」と言う副作用がある。頻度的には1000人に1人くらいなので非常に珍しいといえる。
このような副作用が出た場合、普通はデパケンRだけ服用していることはむしろ少ないので、可能ならばとりあえず全部中止してみるのが理想だ。デパケンR以外の薬物のせいかもしれないから。このような低頻度の副作用はどんな薬でも生じかねないと思う。
だいたい、向精神薬の添付文書を読んでいると、脱毛とか脱毛症などの副作用は時々挙がっている。例えばジェイゾロフトやテグレトールでは、その他の副作用に「脱毛症」ないし「脱毛」と書かれている。頻度はあまり信頼は出来ないが、テグレトールの場合、「5%以上または頻度不明」、ジェイゾロフトの場合、1%未満と書かれてあり、いったいどれが最も脱毛を起こしやすいのかすらわからない。調査も難しいような気がする。ただ、少なくともそうそう起こる副作用ではないことだけは確かだ。(例えばリスパダールやパキシルの添付文書では「脱毛」の副作用は挙がっていない。リーマスは「毛髪の乾燥および粗毛化」という副作用が頻度不明として挙げられている)
もし薬物をすべて中止して脱毛が減少したなら、やはりなんらかの薬物による副作用だったことがわかる。
デパケンRはてんかんに処方されていない場合、中止して様子を見やすい。パキシルやドグマチールのような離脱症状が出現しにくいからである。
僕は、デパケンRで髪の毛が抜けるという副作用は少なくとも1000人に1人ではなくもう少し頻度が高いような気がしている。僕の患者さんでは、なぜか女性で、しかも発達障害やウェールズの人のような器質性疾患の人に稀に見られるような気がする。もし、デパケンRが毛根に影響して髪が抜けやすくなるなら、患者さんの薬物過敏性?が関係しているのかもしれない。
普通、僕の経験の範囲では、デパケンRを中止してもやはり髪の毛が抜けるというのが多かったような・・過敏な人はデパケンRだけでなく、他の向精神薬や食事なども関係しているかもしれない。
内科的には、髪の毛が抜け始めたら甲状腺ホルモンなどの値もチェックすべきだ。というのは、甲状腺ホルモンが低いとやはり髪の毛が抜けやすいから。橋本病になると、髪の毛が抜けて薄くなりそうだが、デパケンRのように毎日櫛をかけるたびに大量に抜けるといった感じにはならないような気がする。
他、クッシング症候群のようにステロイドが高いと禿げやすくなるので、やはり毛髪に影響する。つまり、髪の毛が抜け始めたら精神科よりもまず身体を調べた方が良いというわけ。
僕の患者さんで、ピュアな発達障害とは言えないが、幼少時に虐待があり、一時、著しい拒食、うつ状態、ひきこもりが見られた若い女性がいた。彼女は最初はいろいろな薬を使い、もう細かいことまで憶えていないが、最終的にはデパケンRと眠剤くらいでほどほど落ち着いた。
この女性の特徴はうつ状態などの薬物治療でも、やりすぎると過食が生じること。しかもSSRIは合わない。過食は拒食との一連のものともいえるが、過食が出て良いはずはない。しかし急速に出てきた過食はなんとかなることが多い。結局、ドグマチールなどを整理し、デパケンRと眠剤でコントロールし、これで過食も拒食も収まっていた。
ところが、彼女によると、髪の毛が毎日大量に抜けるんだと。彼女は髪の毛が多いので、そのためにボーズになるようには到底思えなかったのだが、デパケンRが一応怪しいので、いったんすべて中止することにした。
その代替薬に選んだのは、レスキューレメデー・スプレー、スターオブベツレヘム、レスキューレメディー・スリープ・エイドである。

これはレスキューレメディー・スプレー20ml。普通のぽたぽたタイプより働いている人には利便性が良い。海外から直接買えば1000~1300円くらいと非常に安価。

これは過去ログにも出てくるスターオブベツレヘム20ml。これも1200円以下で買える。

レスキューレメディー・スリープ・エイド20ml。よく見ると、ナチュラルスリープエイドと書かれている。これは少し高いがそれでも1500円以下でしょう。代替療法に大金をかけるのはお薦めできない。当たり前だが、マイスリーなどの方がずっと効く。
感想。
レスキューレメデー・スプレー、スターオブベツレヘムはともかく、スリープエイドは非力やのう・・全然エイドになっていない、みたいな・・
結局、デパケンRなどの向精神薬を中止すると、髪の毛が抜ける量が一気に3分の1に減少したので、たぶん薬物は関係していたといえた。その後、彼女はレメディーに加え睡眠薬だけは服用することにして、北海道に行ってしまった。このような人はそういうのが良いんだと思う。たぶん。
今は、レメディとマイスリーくらいを服薬している。髪の毛はほとんど抜けなくなったというので、やはりデパケンRが相当に怪しかったとはいえる。また眠剤はほとんど関与していなかった。重要な点は、中止後もしばらくは脱毛が続いていたことだと思う。おそらく、こういうタイプの副作用は中止後すぐには改善しないのかもしれない。
彼女は今は働いているが、調子はあまり良くはないんだと。彼女は食べ物の好き嫌いが酷いため、食事療法などを勧めても、こちらの言うことは聞きはしない(参考)。ただ、笑顔がかなり出るようになったので以前よりは良くなっているんだと思う。本人の実感はそれほどではないんだろうけど。
She Just Wants To Be(R.E.M.)
「REVEAL」のアルバムから。She Just Wants To Beは4曲目に収録されている。なんとなく、彼女にピッタリと思ったので。それ以上の深い意味はない。
She Just Wants To Be(R.E.M.)別バージョン。歌詞付き
デパケンRは稀ではあるが「髪の毛が抜ける」と言う副作用がある。頻度的には1000人に1人くらいなので非常に珍しいといえる。
このような副作用が出た場合、普通はデパケンRだけ服用していることはむしろ少ないので、可能ならばとりあえず全部中止してみるのが理想だ。デパケンR以外の薬物のせいかもしれないから。このような低頻度の副作用はどんな薬でも生じかねないと思う。
だいたい、向精神薬の添付文書を読んでいると、脱毛とか脱毛症などの副作用は時々挙がっている。例えばジェイゾロフトやテグレトールでは、その他の副作用に「脱毛症」ないし「脱毛」と書かれている。頻度はあまり信頼は出来ないが、テグレトールの場合、「5%以上または頻度不明」、ジェイゾロフトの場合、1%未満と書かれてあり、いったいどれが最も脱毛を起こしやすいのかすらわからない。調査も難しいような気がする。ただ、少なくともそうそう起こる副作用ではないことだけは確かだ。(例えばリスパダールやパキシルの添付文書では「脱毛」の副作用は挙がっていない。リーマスは「毛髪の乾燥および粗毛化」という副作用が頻度不明として挙げられている)
もし薬物をすべて中止して脱毛が減少したなら、やはりなんらかの薬物による副作用だったことがわかる。
デパケンRはてんかんに処方されていない場合、中止して様子を見やすい。パキシルやドグマチールのような離脱症状が出現しにくいからである。
僕は、デパケンRで髪の毛が抜けるという副作用は少なくとも1000人に1人ではなくもう少し頻度が高いような気がしている。僕の患者さんでは、なぜか女性で、しかも発達障害やウェールズの人のような器質性疾患の人に稀に見られるような気がする。もし、デパケンRが毛根に影響して髪が抜けやすくなるなら、患者さんの薬物過敏性?が関係しているのかもしれない。
普通、僕の経験の範囲では、デパケンRを中止してもやはり髪の毛が抜けるというのが多かったような・・過敏な人はデパケンRだけでなく、他の向精神薬や食事なども関係しているかもしれない。
内科的には、髪の毛が抜け始めたら甲状腺ホルモンなどの値もチェックすべきだ。というのは、甲状腺ホルモンが低いとやはり髪の毛が抜けやすいから。橋本病になると、髪の毛が抜けて薄くなりそうだが、デパケンRのように毎日櫛をかけるたびに大量に抜けるといった感じにはならないような気がする。
他、クッシング症候群のようにステロイドが高いと禿げやすくなるので、やはり毛髪に影響する。つまり、髪の毛が抜け始めたら精神科よりもまず身体を調べた方が良いというわけ。
僕の患者さんで、ピュアな発達障害とは言えないが、幼少時に虐待があり、一時、著しい拒食、うつ状態、ひきこもりが見られた若い女性がいた。彼女は最初はいろいろな薬を使い、もう細かいことまで憶えていないが、最終的にはデパケンRと眠剤くらいでほどほど落ち着いた。
この女性の特徴はうつ状態などの薬物治療でも、やりすぎると過食が生じること。しかもSSRIは合わない。過食は拒食との一連のものともいえるが、過食が出て良いはずはない。しかし急速に出てきた過食はなんとかなることが多い。結局、ドグマチールなどを整理し、デパケンRと眠剤でコントロールし、これで過食も拒食も収まっていた。
ところが、彼女によると、髪の毛が毎日大量に抜けるんだと。彼女は髪の毛が多いので、そのためにボーズになるようには到底思えなかったのだが、デパケンRが一応怪しいので、いったんすべて中止することにした。
その代替薬に選んだのは、レスキューレメデー・スプレー、スターオブベツレヘム、レスキューレメディー・スリープ・エイドである。

これはレスキューレメディー・スプレー20ml。普通のぽたぽたタイプより働いている人には利便性が良い。海外から直接買えば1000~1300円くらいと非常に安価。

これは過去ログにも出てくるスターオブベツレヘム20ml。これも1200円以下で買える。

レスキューレメディー・スリープ・エイド20ml。よく見ると、ナチュラルスリープエイドと書かれている。これは少し高いがそれでも1500円以下でしょう。代替療法に大金をかけるのはお薦めできない。当たり前だが、マイスリーなどの方がずっと効く。
感想。
レスキューレメデー・スプレー、スターオブベツレヘムはともかく、スリープエイドは非力やのう・・全然エイドになっていない、みたいな・・
結局、デパケンRなどの向精神薬を中止すると、髪の毛が抜ける量が一気に3分の1に減少したので、たぶん薬物は関係していたといえた。その後、彼女はレメディーに加え睡眠薬だけは服用することにして、北海道に行ってしまった。このような人はそういうのが良いんだと思う。たぶん。
今は、レメディとマイスリーくらいを服薬している。髪の毛はほとんど抜けなくなったというので、やはりデパケンRが相当に怪しかったとはいえる。また眠剤はほとんど関与していなかった。重要な点は、中止後もしばらくは脱毛が続いていたことだと思う。おそらく、こういうタイプの副作用は中止後すぐには改善しないのかもしれない。
彼女は今は働いているが、調子はあまり良くはないんだと。彼女は食べ物の好き嫌いが酷いため、食事療法などを勧めても、こちらの言うことは聞きはしない(参考)。ただ、笑顔がかなり出るようになったので以前よりは良くなっているんだと思う。本人の実感はそれほどではないんだろうけど。
She Just Wants To Be(R.E.M.)
「REVEAL」のアルバムから。She Just Wants To Beは4曲目に収録されている。なんとなく、彼女にピッタリと思ったので。それ以上の深い意味はない。
She Just Wants To Be(R.E.M.)別バージョン。歌詞付き