池井友美さんは、入社以来10年間、
営業一筋でやってきました。
29歳でリーダーというポジションはかなり順調。
ところが、どういうわけか、
いわくつきの部署への異動を命じられー
(う~ん。でも私の信条は出たとこ勝負だから)
という彼女。
「おはようございます!」と勢いよく入室したものの、
し~ん・・・・
いま、同室しているのは、
やり手だけど、人使いの荒い河原部長と
ネチネチ責めあげる兼高課長。
挨拶の後、友美さんは、
「部長、まずは何をすればいいですか?」
と尋ねましたが、
「ここは、前の部門と違って、
自分で考えて仕事をする部署だ」という答え。
(ケンカ売ってんの!
いや、ここはガマンするしかない。
何しろ、まだ初日なのだから)
と堪えました。
それから2時間。
沈黙が続く中、一吉係長が出勤。
「僕がいろいろサポートすることになっているので、
わからないことがあったら何でも訊いてね」
(いい人そう・・・)
友美さんは砂漠にオアシスを見つけたように、
笑顔で応じました。
「よろしくお願いします。
わからないことだらけなので、頼りにしています」
そのとき部長がー
「人を頼るな。自分のことが自分で出来ないなら辞めろ」
(ひどい! ひど過ぎる! 初日から辞めろなんて)
友美さんは、とんでもないところに来てしまったと
思いました。
つづく
出典:『奇跡を起こすマジックボックス』(濱田秀彦、青春出版社、pp.8-13)
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