本当の優しさ | 読書セラピー(幸せのページ)

読書セラピー(幸せのページ)

木に吹いた風が緑色になるように
花に吹いた風が芳香を運ぶように
風に言葉を託して届けます。

人に親切にしたのに感謝してもらえず寂しい。

こんなとき、どうしたらいいだろう・・・。


・・・・・・・・・


島田洋七さんは、小学生のとき、かけっこが得意でした。

だから運動会が大好き。


ところが、広島に住むお母さんは、

仕事が忙しくて、運動会に行けません。


佐賀で一緒に暮らすおばあちゃんも、

年寄りが行っても孫が恥ずかしい思いをするだろうからと、

遠慮して来ません。


おばあちゃんが持たせてくれるお弁当のおかずは、

いつも梅干と生姜。


クラスの皆が家族と一緒に

お弁当を食べに散っていく中、

教室でひとり涙をこらえながら

お弁当を広げたその瞬間・・・。


突然、担任の先生が教室に入ってきて

「お腹痛いから弁当取り替えてくれんか?」

と頼みます。


先生によると、洋七さんのお弁当が、お腹に良いそうです。


取り替えたお弁当は、思い出に残るような豪華さ。

洋七さんは夢中で頬張りました。


しかし、翌年も、その翌年も

運動会になると決まって担任の先生は腹痛を起こし、

お弁当を取り替えて欲しいと言う・・・。


6年生になって、この話をおばあちゃんにすると、

おばあちゃんは涙ぐみながら、


「先生がわざとしてくれたことや。

人に気づかれないようにするのが本当の優しさ」


と言いました。


相手に負担をかけないため、気づかれないようにする。

お礼を言われなくても、その人にためになればいい・・・。


ただ、不思議なもので、

陰徳や陰口は時間が経っても、いつか伝わります。


真実自身が表に出たがっているのでしょう。


さらに、本当の優しさは、

セルフ・イメージを上げてくれるので、

自分を好きになる一番の方法です。


もしかしたら、これが最も大きな恩恵なのかもしれません。


出典:『がばいばあちゃんの勇気がわく50の言葉』

   (島田洋七、徳間書店、pp.8-9)


読者登録してね