人に親切にしたのに感謝してもらえず寂しい。
こんなとき、どうしたらいいだろう・・・。
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島田洋七さんは、小学生のとき、かけっこが得意でした。
だから運動会が大好き。
ところが、広島に住むお母さんは、
仕事が忙しくて、運動会に行けません。
佐賀で一緒に暮らすおばあちゃんも、
年寄りが行っても孫が恥ずかしい思いをするだろうからと、
遠慮して来ません。
おばあちゃんが持たせてくれるお弁当のおかずは、
いつも梅干と生姜。
クラスの皆が家族と一緒に
お弁当を食べに散っていく中、
教室でひとり涙をこらえながら
お弁当を広げたその瞬間・・・。
突然、担任の先生が教室に入ってきて
「お腹痛いから弁当取り替えてくれんか?」
と頼みます。
先生によると、洋七さんのお弁当が、お腹に良いそうです。
取り替えたお弁当は、思い出に残るような豪華さ。
洋七さんは夢中で頬張りました。
しかし、翌年も、その翌年も
運動会になると決まって担任の先生は腹痛を起こし、
お弁当を取り替えて欲しいと言う・・・。
6年生になって、この話をおばあちゃんにすると、
おばあちゃんは涙ぐみながら、
「先生がわざとしてくれたことや。
人に気づかれないようにするのが本当の優しさ」
と言いました。
相手に負担をかけないため、気づかれないようにする。
お礼を言われなくても、その人にためになればいい・・・。
ただ、不思議なもので、
陰徳や陰口は時間が経っても、いつか伝わります。
真実自身が表に出たがっているのでしょう。
さらに、本当の優しさは、
セルフ・イメージを上げてくれるので、
自分を好きになる一番の方法です。
もしかしたら、これが最も大きな恩恵なのかもしれません。
出典:『がばいばあちゃんの勇気がわく50の言葉』
(島田洋七、徳間書店、pp.8-9)
