とても重要な動画を見つけました。
「チェルノブイリ 百万人の犠牲者」
と言うタイトルで、元・原子力委員会に勤務していたジャネット・シェルマン博士とカール・グロスマンが対談しています。
何と、この収録を行ったのが今年の3月5日だったそうです。
福島原発の大惨事が起こるわずか6日前でした。
博士が対談の中で懸念していた事が、まさに現実となってしまったのです。
チェルノブイリで起こった事を、他人事と思えない状態に私たちは直面しているのです。
不安をあおるのでなく、今は正しい認識の元、子供達を守って欲しいとの思いでこの対談をご紹介します。
http://www.universalsubtitles.org/en/videos/zzyKyq4iiV3r/
K)ようこそジャネット。チェルノブイリ原発事故の死者は100万人ということですが、死因は何でしょう?
J)癌や心臓病、脳障害、甲状腺ガンなど。死因はさまざまでした。何より多くの子どもが死にました。
母親の胎内で、または生後、先天性障害でです。
K)科学者たちが98万5千という死者数を特定した方法は?
J)これは公開されている医学的データを基にしています。
K)原子力を規制・奨励する機関であるIAEA・国際原子力機関のホームページを見ますと、チェルノブイリの死者数は約4千人と出ています。
本の98万5千人と大きく異なるのはなぜでしょう?
J)IAEAが発表したチェルノブイリ・フォーラムという調査書は350の文献をもとに書かれています。
すべて英文で公開されている資料でした。
しかし、ヤブロコフ博士たちは5千以上の文献にあたりました。
それは英文の文献に限りませんでした。
また実際に現場にいた人たちの声をもとにしています。
現場にいた医療従事者、科学者、疫学者など地域の人々の病状を見ていた人たちです。
K)本は、WHO・世界保健機構でさえチェルノブイリの真実を語っていないと非難していますね。
WHOは、IAEAと協定を結んでおり、発表することができないとのことですが・・
J)1959年に両機関のあいだで結ばれた協定は、一方がもう一方の承諾を得ることなしに調査書を発表することを禁じています。
締結時から変わっていません。
WHOはIAEAの許可なしには調査書を発表できないのです。
K)IAEAは、世界中の原子力の規制だけではなく、原子力の促進を行う機関でもありますからね。
当然、WHOに「原子力は健康に有害だ」と言われては、困るわけです。
J)そのとおり。こうした状態はやめにするべきです。
協定は破棄されるべきです。
K)さて、毒物学者として 研究に生涯を捧げておいでのあなたが、今、「チェルノブイリ~大惨事の環境と人々へのその後の影響」という本の編集をされているわけです。
そしてあらゆる科学的なデータをみた上で、チェルノブイリの犠牲者数は100万人と仰る。
科学技術による史上最悪の事故ということですね。
J)ええ。
K)データを読み取り、本を編纂された時の感想は?
J)事態は私が思っていた以上に深刻でした。
人々が癌や心臓病で命を落とすだけでなく、体中のすべての臓器が毒されたということが衝撃でした。
免疫機能、肺、皮膚など、すべての器官が放射能の影響を受けたのです。
しかも人間だけではありません。調査した全ての生き物、ヒト、魚、木々、鳥、バクテリア、ウイルス、狼、牛、生態系のすべてが変わってしまいました。
例外なくです。
K)本にもありましたね。
J)人間への影響にとどまらず、鳥や動物にも人間と同様の影響がありました。
K)今となっては癌と放射能はセットだとわかりますが、心臓病はどうして起こるのでしょうか?
J)私がこの本を編集するときに気付いた重大なことの一つですが、バンダシェフスキーという科学者は、研究で子どもたちの体内のセシウム137が実験動物と同じ値になっていて、それが心臓にダメージを与えていることに気づきました。
この研究結果を発表したことで、彼は投獄されてしまいました。
病理学者だった彼は、まず動物実験を行ってから、子どもへの影響を調べようとしました。
亡くなった子供たちの心臓のセシウムの量は、動物の場合と同様に変化していた。
これを発表して、逮捕され投獄されたのです。
K)チェルノブイリからの放射能によって、ロシア、ベラルーシ、ウクライナは高濃度に汚染された。
この本によればそれどころか世界中に拡散したと。
J)そのとおりです。放射能がもっとも集中したのは前述の三国ですが、最大量の50%以上は北半球全体に行きわたったのです。
特に、北はスカンジナビア、東はアジア圏へと。
K)中国までもですね。
J)そうです。
K)チェルノブイリの事故による死者は近隣国だけでなく、もっと広いエリアで見られたと?
J)もちろんそうです。世界中です。
K)この悲劇はどれくらい続くのでしょうか?
放射性物質が浄化されるには千年はかかる。
J)セシウム137、ストロンチウム90だけでも半減期は30年、少なくとも3世紀は残ります。仰るように多くの同位体が千年残るはずです。
K)同書はしかし強調していますね。最大の被害は最初の数ヶ月、いや数週間で起きたと。とてつもない大火事が起きていた時にですね。
J)はい、今でも原子炉から水へと漏れ出しています。原子炉の周りの構造も今もって平穏ではありません。
もし地震でもあれば建物が崩壊する可能性もあります。原子炉は安全に覆われ漏れもないとは到底言えません。
K)チェルノブイリの真実を語るこの本は、権威あるNY科学学会による発行ですね。
科学の専門機関はこれ以外にもあるわけでしょう?
チェルノブイリの情報を外に出すことについて、彼らのスタンス、姿勢はどうなっているのでしょうか?
J)情報を外に出すことに好意的なグループもあります。原子力の御用学者たちは隠し通せると思っていた。
K)著者のヤブロコフ博士たちは、チェルノブイリの影響を調べるというあなたとの仕事にどのように取り組んだのですか?
J)彼らはWHOとIAEAの関係にずっと気づいていました。
ジュネーブのWHO本部の前で一日中協定へ抗議するデモを行っている人々もいます。
K)同書が「談合の協定」と呼んでいますね。IAEAとWHOとの談合?
J)そうです。チェルノブイリの件でヤブロコフ博士は、ゴルバチョフとエリツィンの補佐を務めていました。
事故直後の3年間、ソ連政府は情報の隠ぺいを続けました。一般に真実を知らせまいとデータ収集もしませんでした。
ヤブロコフ博士はそれを知り、情報収集を始めました。
世に出た文献の数は15万以上でしたが、この本の執筆には5千点が使われました。
これら5千点の資料は英語に訳されたことの無いウクライナ語、ロシア語、ベラルーシ語の文献でした。
こうした情報が西側世界の目に触れるのは初めてです。
K)人、動物、植物への影響について、違いはなんでしょう?
J)メカニズムはどれも同じです。
放射能同位体への露出により、人や鳥、動植物が受ける影響は、細胞が破壊されダメージを受けるということ。
DNAへの損傷をもたらし、遺伝メカニズムがダメージを受けるという点で同じです。
細胞を破壊するのであれば癌にはなりませんが、細胞にダメージが与えられると癌になります。
もしくは先天性障害の原因となります。
人や鳥だけでなく植物にさえ先天性障害が出ます。
チェルノブイリのせいで植物の突然変異が起きた。
K)風の影響で北西が被害を受けたとのことですが、チェルノブイリや原子力とはまったく無縁だったスカンジナビア・ラップランドの人々でさえも、雨などによる放射能拡散で余波を受けました。
こうした事後的影響については?
J)最近の研究によると、チェルノブイリ事故当時、スカンジナビアで生まれた子どもは、高校を卒業する割合が低い。
知的能力に影響が出たのではないかと。
私が知る限りでチェルノブイリの最悪の影響は、ベラルーシの子どものうち健康と言えるのは、わずか2割だということです。
つまりベラルーシの子どもたちの8割が、チェルノブイリ以前のデータと比べると健康でない状態だということです。
医学的に健康でないだけでなく、知的にも標準以下となってしまっているのです。
K)知的能力の低下と放射能の関係性について教えてください。
J)妊婦たちが口にする食べ物の汚染については、きちんと知らされていない場合が多かったようです。
または汚染されている食べ物しか入手できなかった。
放射性同位体が体内に入ると、母体を通じて生まれる前の子どもに届き、心臓や肺、甲状腺、脳、すべての細胞、免疫系統にダメージを与えたのです。
こうした子どもたちは未熟児で生まれつき健康状態が悪い、死産の率も非常に高い。
それは被曝がもたらした結果です。人間の文化に起こりうる最悪の悲劇です。
K)チェルノブイリの原発があったウクライナは、ソ連の一大穀倉地帯でしたね。
チェルノブイリ原発の3つの原子炉は今も操業中です。
そこでとれた食べ物はあちこちへと運ばれたのですね。
J)はい、きわめて深刻な問題です。
数百年間、土壌汚染が続く時、人々の腹を何で満たすか?
しかも小麦やライ麦などの穀物だけでなく、マッシュルームも汚染されました。
一見どうでもいいようですが、同地域で広く流通する食材です。
これらが非常に高濃度に汚染されたということです。
K)本は医学的データに基づき、死者数は98万5千人と結論づけました。
でもあくまで1986年から2004年のみのデータですね。
冒頭で「100万人の犠牲者」という言葉をつかいました。
やはりチェルノブイリの犠牲者としてはその数になりますか?
J)そう思います。
やがてその莫大な規模が知れるでしょう。
例えば「清算人」と呼ばれた人たちがいました。近隣諸国、主に軍から召集された若き男女でした。
火災を消火し、問題の原子炉を封印する仕事をさせられた。その15%が死亡しています。
18~30歳くらいの若い男女だったのに。
K)原子炉から放出された放射性物質の量ですが、本が記す内容は公式発表と全然違いますね。
J)まったくです。
もし放出されたのが少量だったなら、低レベルの放射性物質は極めて危険ということですし、もしそれが大量に放出されたのだったら、その甚大な被害の規模をみなければなりません。
しかし、私たちはいまだに真相を知らないのです。
なぜなら、原子炉に残されているものが何か、地下水に漏れ出しているものが何かを人が実際に行って確かめられないからです。
K)原子力の安全性はどういうことになりますか?
原子力産業・原子力関係の組織というのはたいてい政府系の機関だったりするもので、原子力「ルネサンス」の再興を押しまくり、原発をじゃんじゃん建設しようとしていますね。
チェルノブイリ原発事故の教訓は?
J)技術をもてはやすな、慎重になれということでしょう。
たとえばBP社によるメキシコ湾の石油採掘には、何の問題もないと私たちは聞かされていました。
技術者たちの問題を挙げることができます。
彼らは生物学にまで精通していません。
設備周辺の生命に与える影響を理解していない。
チェルノブイリ事故の最大の教訓は、汚染されたすべての生き物が影響をこうむるということ。
例外はないのです。
K)本にはふくろうも出てきましたね。動物への影響について少し詳しくお願いします。
J)本のカバーの写真を撮った南カロライナ大学の人が、20数人の科学者をチェルノブイリ現地に連れて行き、昆虫、鳥、ふくろう、あらゆる動物を調査しました。
現地調査をしている時、突然気づいたといいます。ミツバチがいない、木の実が落ちていないと。
実がないのは花粉を運ぶミツバチがいないからだと。
放射性同位体のおかげで、チェルノブイリ周辺の生命体はすべて失われた可能性もあることが分かったのでした。
いまだに居座る放射能が、すべての種を抹殺しかねない。
そこは渡り鳥たちの主要な通過地点です。鳥たちは到着するとどうするのでしょう。
地表に見つけられるものをとりあえず口にしてから、チェルノブイリ外の場所でも糞をしているはずです。
K)放射能は遺伝子に甚大な影響を与えるのですね?
J)はい、これは治る見込みのない話です。
一度遺伝子が損傷を受けると、何世代にも引き継がれます。
ヒトや鳥・植物に遺伝子の損傷が起きていますが、それぞれの種にとって良くなることはありえません。
K)具体的にどういう遺伝子損傷の話ですか?
脳や心臓、肺への影響、腕のない子どもたち。
鳥の場合、羽毛の変化、脳の大きさなどがあります。
これらの鳥はあまり利口ではありません。
植物も永久に変わり果てました。
ニセ科学ではない放射性同位元素の行き先は明らかです。
ヨウ素は甲状腺に、ストロンチウムは骨や歯に行きます。
特にまだ胎内にいる人々のね。
セシウム137は心臓・筋肉です。
ミステリーではありません。
これらを元にどんな悪影響があるかが予測できます。
結果はまさに予測通りであると本で証明しました。
K)「チェルノブイリ事故による死者はわずか数千人」これは史上最大の嘘の一つだとわかりますね。
J)はい、かれらは追及もされず、ぬくぬくやっています。
私たちはWHOと国連に圧力をかけねばなりません。
WHOとIAEAを分離させるようにと。
K)国際原子力機関と世界保健機構のみならず、ここ米国の原子力規制委員会もまた、放射性物質の影響を過小評価しようとしていますね。
J)全くその通りです。
原子力規制委員会の前身、原子力委員会(AEC)で私は働いていました。
場所はカリフォルニア大学、1952年です。
新卒で働いていました。
当時の私の限られた教育と経験でも、他の人が思っているより放射能は危険とわかった。
米国民に対しては何十年間も、放射能のもたらす害について秘密と嘘が貫かれました。
隠蔽、データの書き換えがおこなわれ、多少の放射能なんか大丈夫と吹聴された。
しかし、原発ではメンテナンス不足のせいで炉心が格納容器の中で溶けたことがわかっています。
米国でなくとも世界のどこかで、ふたたび原発事故が起きるかどうかは時間の問題です。
K)50年も前の現場を見たあなたがそう言う。
なぜですか?
これは金の力ですか?技術革新のためですか?
なぜ嘘やごまかしが起こるのでしょうか?
J)複合的な要因があるでしょう。
金や原子力を促進する企業による支配もそうですが、米国の人々はあまりにも原子力について無知です。
みんな生物学をまったく理解していません。町で20人の人を集めて肝臓に手を当ててと言っても、できる人は半分もいないでしょう。
放射能の害についての教育を考えると、米国はあまりにお粗末です。子どもたちは生物・物理・化学を学んでいない。
原子力が米国の文化・経済に占める位置は大きいのに。
K)チェルノブイリの影響を表すデータをみるうえで、数十年前のご経験は役に立ちましたか?
J)もちろんです。放射能の与える害については、もう何十年にも渡り広く知られています。
ここ数年間で突然明らかになったことではありません。
物理を少しでも知っている科学者なら誰でも、放射性物質が人体や植物、鳥に入るとどうなるか判る。
ミステリーの話ではありません。
K)チェルノブイリの犠牲者が100万人というとき、テクノロジーの歴史、その現場にとって何を意味しますか?
J)テクノロジーに頼るのは間違いだということです。それを設計・操作する人間にも頼るべきでない。チェルノブイリのように、結局人間はミスをするからです。
K)健康への影響は大規模ですね。
J)そのとおりです。北半球全域にわたります。
K)放射性物質の降下地点では人々は死んでいき、
J)子どもたちは知的・医学的障害をもって生まれる。
これがいまだに続いており、まだ終わっていないのです。
K)この本はどこで手に入れることができますか?
J)私にメールください。toxdoc.js@verizon.net
です。
K)チェルノブイリ事故で何が起きたのか、人々が真実を知ることがとても重要だと思います。
貴重なお仕事に感謝します。私カール・グロスマンがお送りしました。
……収録後、福島第一原発で事故が起こった事を受けて、カール氏からのメッセージ
『チェルノブイリ、そしてこの日本の悲劇の教訓は、すべての原発の操業を止めよ!ということです。
原発は明らかに、地球上の生命に危険をもたらしています。
二度と新たな原発の建設をすべきではありません。原子力への税金を使った補助金をやめにすべきです。
効率のよいエネルギー政策にただちに転換し、すでにある風力・地熱・太陽光など、安全でクリーンな技術をフルに回転させるべきでしょう。
死を招く原子力は完全に不必要なものです。』
<転載ここまで>
何度も大きな地震が来ている上、福島第一原発は再臨界が濃厚となって来ております。
大丈夫と言う言葉に騙されないで、最悪の事態に備えて下さい。
「原発で人は死なない」と何人かの方からコメントが入っていますが、その考えは間違っています。
放射能の怖さをしっかり学んで欲しいと、心から願っております。



