Re:08_9~チンクVer.2・アップデートへの道~編 | Memory and Experience ~Cinquecento syndrome~

Memory and Experience ~Cinquecento syndrome~

○○○ 71' FIAT500との生活○○○
MEXが綴る旧FIAT500との悲喜こもごもな日々

『チンクェチェント物語り/リタ~ンズ』

第8章

~チンクVer.2・アップデートへの道~

第九話

『MEX号Ver.2!』

ボディを見に行ってから約一ヶ月後、Sさんから
「エンジンもいい感じに仕上がったからさ、早く取りにおいで。まるで新車だよ^^。」
と、待ちに待った連絡が入ったのだ!
2月に出してからこの時点で半年が経っていた。
そうして喜び勇んで○○ガレージへと向かったのだった。

○○ガレージに到着すると、塗装仕上り時に見たままの、以前とは見違えるほど綺麗になった
MEX号がそこにあった。
しかも陽射しを受けて光輝いていたのだ。
この時の感激は未だにはっきりと覚えている。
「う~ん、いい!!」
「いやいや、喜ぶのはまだ早いよ。どんな感じかちょっとグルッと乗って来てごらんよ。ただし!エンジンを弄ったからよ。また馴らしからのつもりで乗ってよな。あっ、その前に、さっきスターターのワイヤーを張り直したから、ちょっとセル回してみて。」
「了解!!」
イグニッションをONにして、スターターレバーにかける手に緊張が走る・・・。
『グイ』
『ンギョンバルルン!バルッバルバル』
「お!おおー!」
音もそうだが、明らかに力強くなったエンジンの鼓動が全身を包み込んだのだ。
「スターターワイヤーキツくないかい?」
「うん、大丈夫みたい。」
「よし、じゃぁ行っといで。」
「では!」
サイドブレーキを降ろし、○○ガレージ前の下り坂をニュートラルで下った後、いよいよクラッチを
『トン』
と繫ぐと
バルバルバル

とリアから押されて来る。
「ん!今までと全然違うぞ!」
アクセルを徐々に開ける。
『バルルルル』
「おー!軽い!」
そしていつもの試乗コースの急な登り坂に入る。

回転を上げすぎないように気を付けていても、今までよりも圧倒的に力強く登って行くのを感じとれる。
街道に出てから徐々回転を上げて行くと、エンジンの
振動が減っていき、
『ルルルルー』
滑らかな、歌うような音に変わっていく。
「こいつは!・・・ふっふふふ、”当り”
だぜ。」

もう口元が緩んで仕方が無い。
たかだか50ccのボアアップなので、ここまで変わるとは予想していなかったのだ。
しかも不思議な事に、調子のいいレッドちゃんと同排気量にも関わらず、エンジンがより軽くて力強いのだ!
「よし!」
これなら街中も遠出もかなり楽である。
○○ガレージへ戻ると、Sさんが待ち構えていた。
「どうだった?」
の質問にガッツポーズで答えると、Sさんの顔が緩むのが見えた。
「バッチリ軽いだろう?」
「ありがとうございます!正直こんなに変わるとは思わなかった!期待以上ですよ。」
元々”当り”だったエンジンを弄ってしまうと、調子が悪くならないかと不安だったのだが、エンジンフィールを変えないどころか更に滑らかになって仕上がって来たのだから、全く文句無しである。
「それに・・・今回も”当り”だね。」
「おう、”当り”だよ^^。」
「でも・・・お借りしていたレッドちゃんよりも軽くて力があるのは不思議だなぁ。」
「あっちは元々126ナンバーの650ccだけど、こっちは600ccから650ccへの
ボアアップだからよ。圧縮比とかピストン形状とかさ、色々と違うんだよ。」

「う~ん元が軽いクルマだし、50ccでも侮れないですねー。」
「そりゃー全然違うさ^^。でも今回は自分で言うのもなんだけど、俺が思ってた以上に良くなったんだよ。」
Sさんも満面の笑みである。
「で、わかってると思うけど、最初のうちは早めにオイル交換な。その時に鉄粉とか気付いた事があったらすぐに言ってよ。」
必要な事はちゃんと釘を刺すSさんである。
「ええ。でもこの仕上りなら不具合が出るような印象は全く感じないですけど。」
「俺もそう思うけどよ、
なんだかんだ言ってもまだまだ様子見には変りないからよ。」
「わかりました。」

というワケで、2008年8月末。
奇しくも1
998年8月の納車からちょうど10年目にして、遂にMEX号Ver.2完成なのであった。


ver2_1
完成直後は自宅の改装工事中だったので、
これは完成後半年ほど経ってから、改装後の自宅前でのMEX号。

こうして見ると、今より全然白い気がする。
因に内装はフロアパン以外、元の塗装のまま。



ver2_2




ver2_3



その後、エンジン自体に不具合は出る事無く無事に馴らしを終えて今に至るのである。
まぁ、エンジン以外は今まで記して来たように
色々とあったのだけれど^^;;。
再塗装後、現在でまる6年経ったのだが、それまで以上に気を遣い、こまめに補修をしている事も手伝って、全体的に細かいヤレは出ているにしても以前より遥かに持ちが良いのも事実。
なので、旧車はやはり日本国内でレストアした方が確実かも知れないと思ったのだった。

『チンクェチェント物語り/リタ~ンズ』

第8章

~チンクVer.2・アップデートへの道~_END



ということで!
最後の方はお約束の「ぐわー!」とか「ひぃー!」とか無かったですが^^、MEX号Ver.2へのアップデートが完了したところで、『チンクェチェント物語り/リタ~ンズ』も最終話とし、ここに完結です。

次回は、
『チンクェチェント物語り/リタ~ンズ』あとがきです^^。


by MEX