昨夜ズラゑと懐かしい話しをしながら思い出した事がある。




五所川原に住んでた小学校1年生の時習い事をした。



書道である。



ズラ太郎公務員でしたが、字が汚い・・・読みにくいと、よく言われていたそうである。



突然、書道を習いに行く!と言い出した。



小さい時から書道を習えばきっと、お父さんのように苦労しなくて済む。


だから、書道をお父さんと一緒に習うぞ~!!


まったくぅ・・・いつもズラ太郎は突然で、自分勝手だ。


でも、行かない・・・行きたくないとは言えなかった。


姉は私と違い、前からやってみたかったの!と喜んでいた。


なお更やりたくないとは言えなかった。






姉と、私、そして父ズラ太郎と3人で近所の書道教室に通い始めた。



先生は・・・豪快で、かなり厳しい人だった。



声のデカさに、ビビリまくる。




初めて持つ筆。


持ち方、墨汁のつけ方を教えてもらい、最初の1枚は先生が私の手を取り、一緒に書いた。



初めて筆で書いた、ひらがなの「う め」 の字・・・



「さぁ、今度は一人で書いて、先生のところへ持ってきなさい」


しばらくの間、書いてはみるが、半紙いっぱいに大きく書けない。


姉は何枚か直ぐに書いて先生のところで見てもらっている。


嬉しそうに朱墨の花丸を私に見せた。(姉は漢字が入った4文字・・・確か・・・)


「いいなぁ・・・お姉ちゃんは・・・」


「ズラちゃんも早く持って行って見てもらったら?」


姉に急かされ、何枚か書いた中で1番上手に書けたのを持って行った。


私の前の子も私と同じ1年生。


花丸を先生がつけて、


「うぅ~ん上手に書けたなぁ。家に持って帰って、お家の人に見せなさい!」


と、言われていた。


ドキドキ・・・次は私の番・・・


「なんだぁ~? うめ の う・・・こりゃぁ・・・かんつけでらなぁ・・・」


   ※かんつける = 貧相・貧弱・弱々しい


「それに、なんだぁ~?うめ の め は目腐れのめ だなぁこれは!ハッハッハッァ」


   ※目腐れ = ん~字のごとくでしょうか・・・バカにした言葉



|||||||||||||(◎ ̄ロ ̄◎;)|||||||||||||ガビーン!



教室内がドドッと沸いた。



めくされの め をわざわざ見に来る子供たちもいた。


半泣きで・・・そのまま帰ろうかと思った。


姉は、優しい。


「小さいからマイネんだよ。大きく、太く・・・もう1回書いてごらん。次はきっとマルもらえれから。」


     ※マイネ = だめ



ズラ太郎、自分の子供が何を言われたのかも聞こえてないらしい。


自分の課題に没頭していた。



姉が隣に付きっ切りで、教えてくれた。


そして、他の子供たちがポツリポツリと帰り始めた頃、ようやく何とか大きく書けた。


それを手に持ち、恐るおそる・・・先生に持って行く。


「ん~・・・うめ の う なんぼじょんずにかげだばぁ・・・花丸!したばて・・・め はまだ目腐れだぁ」


    ※なんぼじょんずにかげだばぁ = なんて上手に書けたんでしょう!(感嘆)

    ※したばて = だけど


と、朱墨で大きく直された。



でも、私は最高に嬉しくて満足だった。


嬉しくてズラ太郎に見せに行った。


ズラ太郎・・・こちらを見ずに


「いがったなぁ・・・」 一言。



先生がもう今日は終わっていいよ!と言ったので帰り支度。


ズラ太郎更に没頭・・・


家が近所だったので姉と二人先に帰りズラゑに花丸を見せた。


ズラゑは褒め上手だ。(だから習字も続けられた。ズラ太郎とは大違い)




ズラ太郎は初日だけ私たちと一緒で、その後仕事を終えた夜通うようになった。



転勤しても、お手本を送ってもらいずっと書いたものを郵送しながら続けていた。


五所川原の近くに転勤して、又その教室に車で通いながら師範の資格を修得。


公務員を退職後書道教室を開き今に至る。


今は師範の上の教範??多分。



私は、子供の部を卒業して、大人の部を初めからやり直し、三段だったかな?



もったいないから続けたら?と言われたけれど・・・


三段以上になると、かな・規定・調和体・一字書・等など色んな細かいのから大きなものまで全部試験。


師範になる気もないし、後を次ぐ気もなかったので、そのまま。