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思い返せば1年前
あのハセツネ30Kの夜
僕は少しだけ自分に裏切られた気がしました
順番に距離を重ねて
ちゃんと階段を上ってきたはずでした
塩原
つくば
古峯ヶ原
日光
ひとつひとつ
確かに乗り越えてきたはずの景色たち
なのに最後は
下りで脚を壊して
ほんの少しだけ届かなかった
たったそれだけの差なのに
やけに深くて
やけに身体の奥に刺さったままの棘
でもね
あれ以来なんです
こんなにもトレイルに触れていたくなったのは
FTRみなのも
つくばも
ハセツネも
外秩父も
房総も
僕はちゃんと帰ってきた
ちゃんとゴールに辿り着いた
それはきっと
あの時の悔しさを
ずっと手放さなかったから
ねえ…
あの敗北はさ
僕を壊したんじゃなくて
僕を少しだけ深くしたんだと思う
だから今も迷ってる
TGTを完走できるかどうかなんて
正直わからない
怖いよ
あの時みたいに
また届かないかもしれないって
でもさ
もし失敗したとしても
その先でまた
今より少しだけ強くなっている自分に会えるなら
それって悪くないよね
だって僕はもう知ってるから
悔しさのあとに来るあの静かな高揚感を
もう一度
触れたくなるあの感覚を
だからきっとまた進むよ
君に触れるみたいに
そっと
でも確かに
トレイルの奥の方へ
