ブラームス ピアノ協奏曲第1番二短調、作品15 | ウルフオルフェノクが行く!

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春になりましたね。




モーツァルトとはまったく違う性質のピアノ協奏曲を紹介します。
この曲はロマン派後期に書かれたものでモーツァルトの
時代よりもずいぶんあとの作品になります。
シューベルトやショパンを通り越してまだあとです。

オーケストラのスケールの大きさもまったく違うし、
音楽の規模も違います。
曲の開始から、とてつもない「何事?」と思わせるような強烈な開始は
迫力があります。
ロマン派にありがちな、序奏部分がやたらと長いことも特徴で
これは2番にも受け継がれています。
ブラームスははじめこの曲は交響的ソナタとして書いていたようで、
2台のピアノのためのソナタとして作曲していたのだそうです。

一楽章/二短調
Maestoso
力強く重く暗いティンパニの強打で開始される。
長い序奏のあと、ピアノが華やかに展開されていきます。
二短調はブラームスならではです。
ブラームストリルといわれる至難なテクニックで
聞くものを魅了し圧倒しつくします。
圧倒的な力強さで劇的で壮絶なクライマックスを築き上げていきます。
圧倒的な力強さに支配された曲だが
途中ところどころにほのかな明るさと穏やかさを見せることもあるが、
曲の終わりではもどることはなく、
さらなる感情の高調とやり場のない怒りに制圧されていく。
曲をこれでもかといわんばかりに制圧し続ける、
圧倒的迫力に満ち溢れる古典ソナタ形式。

二楽章/二長調
Adagio
ゆるやかな川の流れを思わせる曲で、
緩やかではありますがやはり明るい長調でも暗さが漂うのはブラームスの特徴で、
うす暗らさがあります。
中間部情熱的な部分が現れ、ピアノが高々と歌い上げていきます。
ノクターン形式を思わせます。

三楽章/二短調~二長調(コーダ)
Rondo: Allegro non troppo
情熱的で大規模なフィナーレでロンドソナタ形式。
大規模なコーダがラストに付いています。
鍵盤せましと目まぐるしく飛び跳ねるような
ピアノの華麗なテクニックが目を引く楽章。
ピアノのカデンツァで「幻想曲」と書かれている部分が
ほのかな情熱と暗さと切なさを見せて
これがほのかな余韻を残しておりまた良いです。
ラストは華やかにオーケストラのトゥッティ(全員で)、力強く、曲を閉じます。