(前回のつづきです)
実はこの神社には
苦い思い出があります。
私は小学校にあがってからも
時々この神社に遊びに行っていました。
私だけじゃなく
周りの子供たちも
時々遊びに行っていました。
地域の公園のような感じでした。
高学年になったある日。
運動会のために
先生がクラスを
紅白の2チームに分けました。
運動会では
1年生から6年生まで
2チームに分けて
紅白で得点を競います。
どういう基準で分けたのかわかりませんが、
なぜかその時は
あまり運動が得意でない子が
白組に偏ってしまったようでした。
私もその白組です💧
高学年の得点が
全体の得点に大きくひびくので、
「これは白組の負けかもな」
と、クラスの誰もが思ったようでした。
勝負の前に負けが決まってしまったような
とても憂鬱な気持ちになりました。
そして、
運動会が近づいたある日。
クラスのリーダー的な男の子が
「紅組の勝ちだー![]()
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白組はもう負けだ![]()
負ーけ、負ーけ、負ーけ❗️」
みたいな事を大声で
囃し立てるように言いました。
彼は紅組なのです。
彼の言葉は
私の憂鬱にさらに追い討ちをかけました。
さらにそれに乗っかって、
数人の男の子が
同じように騒ぎ出しました。
驚くことに
その中には私と同じ
白組の子もいたのです。
なんと自虐的💧
この時すでに彼は
忖度というものを
心得ていたのでしょうか。
私だって白組は負けるだろうな、とは
内心思ってはいたものの、
この男の子の言動が
どうしてもどうしても
許せませんでした。
だってクラスの半分は白組で
私含めその子達をも
公然と侮辱しているのだから。
思わず「やめろ‼️」と
叫んでしまいました。
普段大人しい私が
はっきりと抗議してきたことに
彼らはとても驚いたようでした。
でもその事をさらに
嘲笑って私を馬鹿にするのです。
白組の子たちまでもが。
こうなったら絶対運動会で勝ってやる‼️
と思いました。
でも、私の力ではどうする事もできません。
そこで、
放課後にあの神社へ
一人でお願いに行ったのでした。
「お願い神様❗️
どうか白組を勝たせて下さい❗️
」
拝殿のみではなく
小さな祠まで
ひとつひとつ手を合わせて
一生懸命お願いしました![]()
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そして最後の祠にお願いしていたとき
ハッと気付きました![]()
何と私を嘲笑った彼らが
後ろの木の影に隠れて
こちらの様子を覗いていたのです。
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彼らは私に見つかっても
悪びれる風もなく、
ニヤニヤして
去っていきました。
彼らも神様にお願いに来たのか、
それとも
私がお願いに行くだろうとふんで
からかいに見に来たのか。
そして運動会当日。
何がどうなってか
結果的には白組の勝ちでした![]()
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「やったー‼️どんなもんだい‼️」
私は心から白組の勝ちを喜びました
絶対これは
神様が助けてくれたんだ⛩✨✨
と思いました。
だけど、
彼らは私に謝る訳でもなく
逆にもっと嫌がらせを
するようになりました。
私の発言の揚げ足をとったり、
言ったことをオウム返ししたり、
長いイジメがはじまりました。
なんであの時
抗議してしまったんだろうと
後悔しました。
せっかく神様が助けてくれたのに‥
こんなに辛いことになるなんて。
それきり、
神社には行かなくなりました。
願いを叶えてもらった
お礼にも行かずに。
そして、今。
お礼参りに行ってないことが
ずーっと気がかりだったけれど、
やっと来れた。
長い間に
色んなことがあって
その度にどうにか乗り越えてきたけれど、
一度気持ちを整理して
すっきりしたかったのです。
ゆっくりと参道を登っていきます。
参道脇の石仏は
今も変わらず
ただ黙って私を見ています。
「お久しぶりです。
やっとお礼に来れました。
あの時はありがとうございました。
私も歳をとりましたよ。」
木の実がたくさん落ちていて
避けるでもなく
踏んで歩いていたら、
懐かしい甘い匂いがたちこめて
私の意識は
一気に小学生の頃へと
引き戻されました。
「えーん、えーん
」
「えーん、えーん
」
小学生の私が
泣きながら参道を一人歩いています。
私はほとんど泣かない
子供だったのですが、
ここでは涙をぬぐいながら
大声をあげて泣いています。
「えーん、えーん
」
すると、
姿は見えないけれど
だれかの声がします。
『 よく来てくれたなぁ。
心配してたぞ。』
暖かく優しい声に
さらに私は
大声をあげて泣きました。
「えーん、えーん
」
何かを報告したくて来たのに
話そうとすると
止めどなく涙が溢れて
どうしても言葉が出ないのです。
『 そうか、そうか。
それは辛かったな。 』
その声の主は
私が何も言わなくても
全てを理解しているようでした。
『 よく来た、よく来た。
さあ、よく顔を見せておくれ。 』
涙をこらえて
顔を上げて見せるのですが、
私の顔は
涙と鼻水でもうぐちゃぐちゃです。
『 おお、おお。
可愛いのう、可愛いのう。 』
こんなぐちゃぐちゃの顔を
可愛いと言ってくれる
その優しい声に
私はまた泣き出します。
「えーん、えーん
」
「えーん、えーん
」
ふと我に戻ると
涙が頬を伝っていました。









